健康問題を考える時に体の不調や病気などが話の中心になってきます。
最近ではここに未病といったワードも入り込んでくるようです。
今回は未病について話を進めていきます。
未病とは何か。
「自覚症状はないが検査では異常がある状態」と「自覚症状はあるが検査では異常がない状態」を合わせて「未病」と定義しています。(日本未病学会)
だから、未病は健康と病気の間に位置するので概念的要素が強いと考えていいかもしれません。
また、人によって未病の幅は広くなりそうです。
未病が注目されるようになったのは、高齢者が増え、子供は減少することで日本の人口の割合はピラミッド型は崩れてしまっています。
医療費を支える現役世代の負担が増えていくのは避けることができません。
このまま医療費が増え続けると現行の制度が破綻してしまうので、高齢になっても元気な状態を維持できる人を増やして医療費の削減を目指すために、病気になる前の段階の未病に注目するようになりました。
未病の具体的な状態は
□疲れやすい 十分な休息を取っても疲労感が抜けない。
□睡眠の質が悪い 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝起きてもすっきりしない。
□消化不良 食欲不振、胃もたれ、便秘や下痢が続く。
□軽い頭痛やめまい 頻繁に頭痛がするが、薬を飲むほどではない。
□肌のトラブル 乾燥肌、かゆみ、吹き出物が出やすい。
□気分の落ち込み 理由もなく気分が沈む、やる気が出ない。
などがあります。
このように自覚症状があることも未病の定義のひとつになります。
自覚症状だけでは客観的な評価が難しい部分もあるので、未病の評価をする方法があります。
これを未病指標といいます。
厚生労働省の検討会で「個人の現在の未病の状態や将来の疾病リスクを数値で見える化するもの」と定義されています。
未病指標の要件は以下の5つです。
□未来予測が可能であること
□個別化されていること
□連続的かつ可変的であること
□使い易く費用対効果が高いこと
□一定の科学的根拠があること
なんだかんだいっても未病の段階では病気ではないので、生活習慣の改善が大切になります。