年齢を重ねてくると体のあちらこちらに痛みを感じたりします。ある意味防ぐことが難しいかもしれません。人の体というか筋肉はおおよそ30代をピークに今までと同じ生活をしていたら筋肉は衰えていくといわれています。しかし、衰えるスピードに負けずに筋肉を使い続ければなんとか現状維持、場合によっては筋肉を成長させることができます。骨の変形については形が変わってしまえば、元に戻すことはできません。
このような事を念頭に入れて超高齢化社会でおきやすくなる運動器疾患の中から膝の変形について紹介をしていきます。
膝の骨が変形することを変形性膝関節症といいます。年齢が上がるほど罹患する確率が高くなります。なぜ、膝の骨が変形してしまうのか。それは膝を構成する骨と骨の間に関節のクッションの役割を果たす半月板があり、これが年齢とともにすり減っていきクッションの機能が衰えてくると膝を動かすたびに骨に不必要な刺激が加わり骨の形が変わっていきます。
骨が変形したからといって痛みが直接出るわけではありませんが、変形したことによって関節がスムーズに動かないなどが起き膝を動かす筋肉を痛めたり、膝関節の潤滑液の役目をする関節液を入れる滑液包という袋が炎症をおこしたりすることが痛みとなってきます。
膝の変形が起こる原因は肥満・過度な運動・膝の靭帯や半月板のケガ・細菌感染・関節リウマチや遺伝などが考えられます。予防が難しい理由も含まれてきます。
痛みや可動域の改善のために運動療法などを行うことが多いです。
□膝を支える筋肉を鍛え、症状の悪化を防ぐ
□膝の可動域の訓練を行い曲げ伸ばしをスムーズに出来るようにする
□温めるなど温熱効果を利用して膝の炎症や腫れを改善させて疼痛緩和をさせる
これらを行うことによって総合的に膝の状態を回復させていきます。膝の変形があったとしても、リハビリや治療を行うと程度にもよりますが日常生活にほぼ支障がなくなることも少なくありません。