急性痛と慢性痛

年が明けてから痛みについての話が続いていますが本日も懲りずに痛みについて紹介していきます。

今回は急性痛と慢性痛についてになります。

□急性痛 ケガをした時や病気になってしまった時に痛みを急に感じたことがあると思います。この痛みがいわゆる急性痛と呼ばれるものです。別の角度でみていくと主に局所に痛みを感じ、ケガや病気の治癒にともなって痛みも無くなっていきます。(しかし、ケガや病気が組織的に治癒しても痛みを感じる続けるケースもあります。この場合については慢性痛の領域の話になってきます。)

□慢性痛 痛みが発生してから3ヶ月以上経ってもなかなか治らなかったり、治ったと思っても痛みを繰り返したり、ケガや病気で組織的には治癒しているが痛みなど長期にわたって感じる痛みになります。

ふたつの大きな違いは以上になります。そして、痛いという点では同じですが治療に対する考え方は一緒ではありません。この点を整理していきます。

急性痛 原因→あきらか 捉え方→組織が阻害されてアラームの機能をしている 検査→痛みの原因を探る 治療→組織侵害の治癒の促進・鎮痛が主な目的

慢性痛 原因→不明確もしくは原因になる出来事より痛みがはるかに大きい 捉え方→アラームシステムの故障 検査→急性痛でないことの確認 治療→ADL・QOLの向上が主な目的になり、鎮痛は副次的に考える

上記の内容を比べると同じ痛みを治療するにしても似て非なるものということがわかります。

急性痛と慢性痛を区別して治療を行うと目的を勘違いせずにすみます。知らないと驚かれることは慢性痛の治療は鎮痛を目的にしていない点になります。一番はADL・QOLの質をあげること。簡単にいうと痛みで日常生活に支障をきたさないようにすること。出来ることが増えてくれば痛みの感じ方も同時に減っていることが多いです。

この事実を知っているだけでも痛みとの向き合い方に変化出てくるのでぜひ覚えてください。

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