ボールを投げる動作で肩が痛くなる代表的なスポーツは野球になります。ボールを投げなくても腕や肩を似たような形で動かすスポーツにバレーボールやテニスなどもあります。
肩関節の特徴として非荷重関節であることがあげられます。肩を支えている組織は靭帯や筋肉のみでなりたっているので、動きの自由度が高い分、靭帯や筋肉だけにたよった使い方をすると痛めやすいのではないかと推測されます。
痛めると筋力強化(インナーマッスル強化)も盛んに言われますが、大切な項目のひとつではありますが、強化できれば問題解決になるのかというとそうでもありません。
このあたりも踏まえながら、治療の方針を決定するまでの考え方を紹介していきます。
スポーツにおける肩の疾患
□インピジメント症候群 野球やラケット競技に多く、腕を上に振り上げるスポーツで起きやすい。
□腱板損傷 野球やラケット競技に覆い。
□上腕骨骨端線離開(リトルリーガーズショルダー)成長期の投球障害
□動揺性肩関節症(ルーズショルダー)肩の関節が標準よりも緩い状態の人
紹介した疾患は比較的多いものになります。
痛みが出ている時は初期の段階なら安静にしていれば、痛みは消失していきます。スポーツの肩の痛みで難しい所は痛みが消失したあとの対応になると思います。
例えば痛め理由が単にオーバーユースのためになってしまったならば、肩を動かす量を体力に合わせたものに変化していけば再発する可能性は極めて低いと考えられます。
もし、痛めた理由が不適切なフォームだとしたら、痛みが消失してから、痛めないフォームに変えていかなければなりません。いままで体になじんできたフォームを変えることは一長一短にはいきません。
そうすると痛めた時期によっても方針が変わることもありえます。学生なら学年によっても方針は変わります。
治療や施術などは医学のエビデンスは大切なことですが、方針を決定する時はエビデンスから考えられメリット・デメリットを理解した上で最悪な結果になったとしても本人がその事実を受け入れられるところまで突き詰めていかなければならないのではないでしょうか。