石灰沈着性腱板炎について

肩に痛みが腕が上がらないという話を知り合いにすると四十肩か五十肩といわれることが多いと思います。

実際は全く違う疾患のことが少なくありません。

四十肩・五十肩は凍結肩とも言われ、症状の特徴のひとつに肩が全く上がらない状態があります。

感覚的なことをいえば肩が動かないといっていいと思います。

この症状に似た肩の疾患に石灰沈着性腱板炎といって、肩の腱板にカルシウムが沈着し、炎症を引き起こすことがあります。

石灰沈着性腱板炎は痛みもかなり強いので、何も知識が無い時にこの痛みを経験することになったらかなり不安になると思います。

そこで、知識をつけていきましょう。

結論からはいると多くの場合、適切な治療により良好な予後が期待できます。

急性期の強い痛みは数週間で軽減し、石灰は自然に吸収されることが多いです。

再発のリスクは極めて低いです。

このことを知っているだけでも少しは安心材料になるのではないでしょうか。

なぜカルシウムが沈着するのか。

いくつかの要因が考えられます。

□組織の変性 加齢や繰り返しの微小な外傷により、腱組織が変性し、カルシウムが沈着しやすい環境が形成される。

□血流不足 腱への血流が不足すると、組織の修復が不十分になり、石灰化が進行する可能性がある。

□代謝異常 一部の患者では、甲状腺疾患や糖尿病など、代謝に関連する疾患が関与する場合がある。

□機械的ストレス 肩の過度な使用や負担が、腱の損傷や炎症を引き起こし、石灰沈着のきっかけとなる。

急性期の激しい痛みがあります。

カルシウム結晶が腱内で溶け出す「再吸収期」に、強い炎症が起こり、肩に激しい痛みが生じる。

夜間や安静時に痛みが悪化し、睡眠が妨げられることも多い。

また、肩を動かすことが痛みで困難になる。

治療は、症状の重症度や病期に応じて、保存的治療と手術的治療になります。

保存的治療は非ステロイド性抗炎症薬・ステロイド注射・体外衝撃波療法・理学療法などがあります。

手術的治療は保存的治療で改善しない・症状が重い時に選択されます。

症状が気になる時は専門家に相談をしましょう。

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