首に痛みや違和感が出てしまっときに頭に思い浮かぶことは寝違えた・肩こりかなとなる人は少なくないと思います。
なぜなら、寝違えや肩こりは聞いたことがあったり、過去に経験したことがあるからです。
つまり、知識として頭にあるからです。
あたり前ですが知らない事は候補にあがってきません。
そこで首に関係する病気をいくつか紹介します。
□頸部リンパ節炎 首のリンパ節がウイルスや細菌感染により炎症を起こす疾患です。風邪や扁桃炎、歯周炎などが原因で、首の側面にしこりや腫れ、圧痛が生じます。症状には発熱や喉の痛みを伴う場合もあります。
□甲状腺疾患(甲状腺腫、甲状腺炎など) 甲状腺は首の前面に位置し、ホルモン分泌を司ります。甲状腺腫は甲状腺が腫れる状態で、良性の結節やバセドウ病、橋本病などが原因です。バセドウ病では動悸や体重減少、橋本病では疲労感や寒がりなどの症状が現れます。
□頸椎症 加齢や姿勢不良により頸椎(首の骨)の変形や椎間板の劣化が起こる疾患です。首の痛みやこり、肩・腕への放散痛、しびれが主症状。重症では神経根圧迫や脊髄症を引き起こし、手の感覚異常や歩行障害が生じることもあります。
□頸部筋緊張症 長時間のデスクワークやスマホ使用による不良姿勢が原因で、首や肩の筋肉が過度に緊張する状態です。痛み、こり、頭痛、めまいを伴うことがあります。
□頸部腫瘍(良性・悪性) 首には唾液腺腫瘍や神経鞘腫(良性)、リンパ腫や甲状腺がん(悪性)などが発生します。良性腫瘍はゆっくり成長し、圧迫症状を引き起こすことがあります。悪性腫瘍ではしこりの急速な増大や声のかすれ、嚥下困難が警告サインです。
□頸動脈狭窄症 頸動脈が動脈硬化などで狭くなる疾患で、脳梗塞のリスクを高めます。首の雑音や一過性の視力障害、しびれが症状として現れる場合もあります。
このように、筋骨格系(頸椎症、筋緊張症)、リンパ・内分泌系(リンパ節炎、甲状腺疾患)、血管系(頸動脈狭窄症)、腫瘍性疾患など多岐にわたります。
症状が重なる部分も少なくないので、おかしいなと感じたら一度、専門家に確認してもらいましょう。