前回は膝の変形について概念的な話になったので難しく感じる部分もあるかもしれませんが、大切なことなので理解できると痛みとの向かい合い方が上手くなれると信じています。
ここからは膝の骨に変形が起きるとどのようになっていくのか知識をつけていきましょう。
ご自身のまわりの人を思い出してみましょう。
がに股で膝の内側と近づけることができなければ、膝の変形が進行して重度の状態になっている可能性があります。
ただ、この状態になるまでには相当の年月が経過しているはずです。
どんな経緯があったのか。
骨の変形は年齢と共に少なからず起こります。
これは逆らうことの出来ない事実です。
その変形が、生活に支障をきたすものになってしまうのかは人によります。
膝の骨が変形するきっかけになるのは膝関節のクッションになる軟骨がすり減ることと言われています。
膝の変形が起きる理由はいくつかあります。
□加齢 年齢によって自然に軟骨の劣化が起きる。
□肥満 体重によって過度な負担がかかり、軟骨が減りやすくなる。
□O脚やX脚 骨の形状により、特定の部分に負荷がかかり軟骨が減りやすくなる。
□外傷 膝の骨折や靭帯損傷などによって、変形が起きることがある。
□遺伝的要因 家族に変形性膝関節症を患っている人がいるとリスクが高くなる。
このよう事などが考えられます。
膝の変形がある人はこのような症状で苦しむことが多い。
□膝の腫れ
□膝の痛み
□膝の動かしづらさ
などがあり、特に生活において支障を感じ始める。
このレベルにも差があります。
症状の状態をおおまかに初期・中期・末期に分けられます。
□初期の症状 違和感・不快感・痛みなどがメインの症状になり、日常生活でさまざまな動作をする時におかしいかもと感じたり、痛みを感じたりするが時間が経つと治まってしまう。
□中期の症状 初期では動作時痛のみだったものが、動作中も痛みが持続するようになります。膝の曲げ伸ばしが完全に出来なくなり、動くことが億劫になり、筋力低下などから悪循環に陥る可能性がある段階です。
□末期の症状 膝の状態が悪くなり、歩行も困難な状況になり、変形が顕著になります。
症状によって対応が変わります。