自分の体との向き合い方②

前回は急性の痛みと慢性の痛みについて話をしました。今回は慢性の痛みについてもう少し話を進めていきます。

痛みで悩んでいる人の大半が慢性的な痛みといってもいいくらい多いです。厚生労働省の国民生活基礎調査によると自覚症状を訴える割合で男女ともに1位と2位は腰痛と肩こりになります。腰痛と肩こりも原因が疾患によるものをありますが、こちらは慢性的につらいと思っている人が多いのが現状です。だから、健康情報を取り扱う雑誌などで腰痛や肩こりが特集されることが多いことからもニーズがあるのだと推測できます。

特集の内容はどうすれば痛みやつらさを改善を出来るのかという方法が次々に出てきます。しかし、腰痛も肩こりもなくなっていきません。このことからも慢性的な症状は正確に理解するならば無くなるものではなく、上手に付き合っていくものと考えることが大切になってきます。

なぜ、この考え方になるのか。慢性的な症状には波が存在します。痛みやつらさなどずっと続いているわけではなく感じていない気にしていない瞬間が存在しています。しかし、記憶に残りやすいのはネガティブな感情になるのでずっと痛みやつらさが続いていると思っているケースが多いのですが、カウンセリングなどで話していくと理屈は理解してもらえることがほとんどです。

例を挙げると楽しいと感じることをしている時は痛みやつらさはなかったのに終わったら急に症状が出てくる慢性的な症状あるあるだと思います。この事例からも痛みやつらさから意識が離れていくことがポイントになります。何か集中して出来ることを続けて痛みやつらさを意識しない時間を増やしていく。トータルで体にとって楽な時間が長くなると痛みやつらさへの意識が薄くなったり、楽になる方法をある程度コントロールできるようになってきます。これが上手く付き合っていくことです。決して我慢をしながら生活をすることではありません。風邪が治ったら一生風邪にならないわけではなく、慢性痛も何かのきっかけで出ることもあれば出ていないこともあるということです。

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