前回は転んで手を痛めてしまった時の行動などについて話を進めました。
今回は具体的な疾患名と照らし合わせながら対応の仕方を考えていきます。
放っておいてはいけいないものから紹介していきます。
□橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)転んで手をついた時におきやすい骨折になります。中高年の女性に多くみられます。特に骨粗しょう症が進んでいると軽微な外力でも骨折につながります。痛みや腫れ肩から放っておいてはいけないと直感すると思います。しかし、受傷直後は痛みや腫れが見られないこともあり、時間の経過とともにに出現してくるケースもあります。
□舟状骨骨折 手と腕の連結に役立っているてのひらに位置する骨になります。手首の捻挫と症状が非常に似ている為見逃しやすい骨折になります。痛みや腫れもそれほど酷くないことも多いです。症状の特徴として親指のつけねあたり圧痛があったり、親指を動かすと痛みの感じ方強くなったりしたら、舟状骨骨折しているかもしれません。この感覚があったら早く病院を受診しましょう。この部分の骨折は骨癒合に時間がかかったり、骨が骨癒合せず偽関節になることも少なくありません。これを防ぐポイントは早期発見になります。自己判断せずに専門家に確認することをおすすめします。
□手関節捻挫 手関節の周囲にある靭帯や筋肉を痛めてしまっている状態になります。炎症が起きている時はじっとしていても痛みはありますが、メインになる痛みは動かした時の運動痛になります。気をつけておきたい事は骨折が隠れて存在していないかの確認は必須になります。
□TFCC損傷 三角繊維軟骨複合体損傷の略がTFCC損傷です。手関節の尺側側に痛みを感じます。この症状についてはレントゲン検査ではわかりません。
転んで手をついた時に考えられるケガはこれだけではありませんが、よく遭遇するケガをピックアップしているのでまずは知識として頭の片隅にでもあればいざと言う時に役立つと思います。