へバーデン結節とブシャール結節の違い

「関節の形が変わってきて痛い」といった話を聞いたことがあるでしょうか。

身体に関する痛みで多くの人が悩むひとつの原因です。

どこの関節ということはなく、いろいろな関節で起こります。

今回は、その中でも指の関節について話を進めていきます。

指の関節に発生する変形性関節症の一種で、特に中高年の女性に多く見られる疾患で、へバーデン結節とブシャール結節があります。

指は体の中で小さい部類に入ると思いますが、関節は複数あります。

へバーデン結節とブシャール結節は、発生する関節の位置や特徴に明確な違いがあります。

へバーデン結節は、指の遠位指節間関節(DIP関節)、指先から一番近い関節に発生する変形性関節症の症状です。

この関節に骨の増殖(骨棘)が起こり、関節周囲に硬い結節が形成されます。

ブシャール結節(Bouchard’s nodes)

ブシャール結節は、指の近位指節間関節(PIP関節)、指の中央にある関節に発生します。こちらも骨棘の形成や関節の変形を伴います。

症状の特徴

へバーデン結節

□症状 初期には関節のこわばりや軽い痛み、腫れが見られ、進行すると関節が変形し、結節が目立つようになります。痛みは特に手を動かす際や冷えた時に強まることがあります。

□外観 関節の両側に硬い骨性の隆起(結節)が現れ、指先が曲がったり変形したりすることがあります。重度の場合、関節の可動域が制限されることも。

□特徴 指先の関節に影響するため、細かい作業(例: ボタンを留める、字を書く)が難しくなることがあります。変形が目立つため、見た目に対する悩みも多いです。

ブシャール結節

□症状 PIP関節の腫れや痛み、こわばりが主な症状で、進行すると関節の変形や結節が形成されます。へバーデン結節に比べ、痛みがやや強い場合があります。

□外観 PIP関節に骨性の隆起が現れ、指の中央部分が太く見えることがあります。関節の変形により、指が曲がった状態(屈曲拘縮)になることも。

□特徴 PIP関節は指の動きにおいて重要な役割を果たすため、ブシャール結節による変形は握力の低下や日常生活動作(例: 物をつかむ)に影響を与えることがあります。

へバーデン結節とブシャール結節の最大の違いは発生する関節の位置(DIP関節 vs PIP関節)です。

症状や原因は類似していますが、影響を受ける関節の役割の違いから、

日常生活への影響や治療の重点が若干異なるので、QOL(生活の質)を維持することが重要になります。

 

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