体に痛みを感じている時はつらいので早く治らないかな・痛みがなければいいのになど痛みに対してはネガティブなイメージを持っている人が多くそれが素直な感想だろうと思います。
なぜ痛みが存在するのか。簡潔に言えば体に危険を知らせるためのシグナルになります。痛みがなければ体の組織に損傷があったとしても気が付くことが出来ずにさらに状態を悪化させてしまい生命に関わる問題に発展してしまいます。体を守るための役割をしているのだとわかったら痛みのイメージも少し変わるかもしれません。
世の中には痛みを感じない人も存在します。先天性無痛症といった疾患を患っています。また同時に多くの人が無汗症も患っています。痛みを感じること・汗をかくことは生命を維持するために重要な機能になります。このふたつが無いと常に危険と隣り合わせの状態になります。
具体例としては、転んで傷や骨折があってもわからず放っておいて傷口から菌が入ってしまったりして感染症になったり、骨折に気が付かず動いてしまったために機能障害になってしまうなどが考えられます。また、痛みを感じないので体にとって危険だという認識もないために目を擦っている時に眼球を傷つけ失明してしまうなど痛みを感じていたらあり得ない事が起きる可能性があります。現段階では先天性無痛症の治療方法ないので生活をしていく中で最新の注意を払い対処していくしかありません。また、事故やケガによって、感覚を失ってしまうなど後天的に無痛症になることもあります。
痛みの意味が何となく理解できるのではないでしょうか。体から痛みを感じた時は危険から守ってくれていると思うことが出来れば痛みとの付き合い方がかわるかもしれません。
ここまでの痛みの話は急性痛に限った内容になります。
痛みには慢性的なものもあり、この痛みについては生命を守るためのシグナルではないようです。慢性痛が存在する理由についてはまだ分かっていません。