身体に痛みを感じれていれば、不快な思いをすることは人類皆共通かと思います。
痛みと聞けば、身体にとってよくないものと捉えがちですが、
生命を守るといった大きな視点を持つと痛みは必要不可欠なものになります。
なかには、遺伝子の型によって、痛みや熱さが分からない人もいます。
例として代表的な疾患をあげると先天性無痛無汗症があります。
極めて稀な遺伝性疾患で、生まれつき痛覚(痛みを感じる感覚)と温度覚(熱さ・冷たさ)がほぼ消失し、
さらに多くの場合で発汗機能が欠如または著しく低下しています。
日本では指定難病(130番)に登録されており、患者数は推定200〜300人程度とされています。
主な症状
- 痛みを感じない → 火傷、骨折、脱臼、切り傷など深刻な外傷を負っても気づかず、重症化しやすい。
- 自傷行為が頻発 → 特に乳幼児期に舌や唇・指を噛みちぎる、歯で口腔内を傷つける。
- 発汗できない(IV型) → 高温環境で体温調節ができず、不明熱・高熱けいれん・熱中症を繰り返す。
これらの症状を呼んだだけでも痛いの嬉しくはないけど、痛みを感じないことは大変なことだと分かるのではないでしょうか。
だからこそ、痛みを理解することは大切なことだと考えられます。
痛みは身体の感覚ととらえがちですが、実際はすごく複雑な現象になります。
痛みの定義で最も世の中に受け入れられているのは、国際疼痛学会(IASP)が発表しているものになります。
最初は1979年に採択され、2020年に初めて改定されています。
改定されたものは
痛みとは、「実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験」である。
この定義のポイントは、以前(1979年版)と比べて大きく変わった部分にあります。
旧定義では「組織損傷に関連した、あるいはそれを記述する言葉で表現される」とありましたが、
新定義では「それに似た」という表現が入り、組織損傷がなくても痛みは成立しうることが明確に認められました。
原因のはっきりしない痛みも痛みとして認められたという大きな出来事なのではと思います。

















