「むずむずする」「虫が這うような」「焼けるような」「かゆいような」感覚が生じ、じっとしていられなくなり
この感覚は、足を動かすことで一時的に軽減される特徴がある疾患にむずむず脚症候群というものがあります。
日本での有病率は1〜5%と言われています。
ちなみに2025年7月時点での日本の人口は、約1億2310万人と推定されています.
おおよその人数は計算をすると分かりますが特別多い疾患ではないと感じますが、
中高年で発症する割合が高いようなので、現在の社会状況を考えると知っておいたほうがいいかもしれません。
むずむず脚症候群は「Restless Legs Syndrome(落ち着かない脚の症候群)」とも呼ばれので
これ以降はRLSで統一していきます。
RLSは一次性(原発性)と二次性(続発性)に分類されます。
□一次性RLS 遺伝的要因や脳の神経伝達物質の異常が関与し、明確な原因が特定されないもの。家族歴がある場合が多く、若年発症が特徴。
□二次性RLS 他の疾患や状態(鉄欠乏性貧血、腎不全、妊娠、薬剤の副作用など)が原因で発症するもの。
RLSの正確な原因は完全には解明されていませんが以下の要因が考えられます。
□ドーパミン系の異常 脳内のドーパミン(神経伝達物質)の機能異常がRLSの主要な原因の一つとされています。
□鉄不足 脳内の鉄分不足がドーパミン合成を妨げ、RLSを引き起こすことがあります。
□遺伝的要因 一次性RLSの患者の約60%に家族歴が見られます。特定の遺伝子(例:BTBD9、MEIS1など)がRLSと関連していることが研究で示唆されています。これらの遺伝子は、鉄代謝や神経発達に影響を与える可能性があります。
□二次的な誘因 特に妊娠後期にRLSが発症・悪化することがあり、ホルモン変化や鉄不足が関与すると考えられます。
□慢性疾患 腎不全、糖尿病、パーキンソン病、甲状腺機能障害などがRLSを誘発する可能性があります。
□薬剤 抗うつ薬(SSRIや三環系)、抗精神病薬、抗ヒスタミン薬、制吐剤などがRLSを悪化させる場合があります。
□生活習慣 カフェイン、アルコール、喫煙、睡眠不足も症状を増悪させる要因です。
症状や治療方法など次回お伝えします。