なんとなく、季節の変わり目はギックリ腰で来院する人が増える傾向があります。
特に春は引越で荷物を運ぶ・片付けるといった作業もかかわってくるかもしれません。
そこでギックリ腰の知識をつけていきましょう。
ギックリ腰(急性腰痛)は、ある日突然腰に激しい痛みが走り、動くのが困難になる状態です。
医学的には「急性腰痛症」や「腰椎捻挫」と呼ばれることが多いです。
誰にでも起こりますが、特定の特徴や状況が関係している場合があります。
ギックリ腰になりやすい人の特徴やその背景を解説します。
身体的な特徴として、筋力の低下や柔軟性の不足が挙げられます。
特に腹筋や背筋といった「体幹」を支える筋肉が弱いと、腰への負担が増えやすくなります。
デスクワークや長時間の座り仕事で運動不足の人に多いのもこのためです。
また、姿勢が悪い人、例えば猫背や反り腰の傾向がある人も、腰椎に不自然な負荷がかかりやすく、リスクが高まります。
生活習慣や行動パターンも大きく関わります。重い物を持ち上げる際、膝を曲げずに腰をかがめてしまう人は、
腰に急激なストレスをかけるため危険です。
例えば、引っ越しや荷物の運搬、子育て中の親が子供を抱き上げる場面で発症することがあります。
また、普段あまり運動しない人が急に激しい動作(スポーツや掃除など)をすると、
筋肉や関節が対応しきれずギックリ腰を引き起こすケースも多いです。
疲労が溜まっているときや睡眠不足の状態で無理をすると、さらにリスクが上がります。
状況的な要因としては、環境も影響します。
朝起きた直後に体が温まっていない状態で動き出すと、発症しやすいと言われています。
また、ストレスも間接的な要因になり得ます。
精神的な緊張が続くと、無意識に筋肉がこわばり、腰への負担が増すからです。
予防のポイントとしては、普段から適度な運動で筋力を維持し、正しい姿勢を意識することが大切です。
重い物を持つときは腰を落とし、膝を使って力を分散させましょう。
急な動作を避け、体が冷えた状態での無理な動きにも注意が必要です。ギックリ腰は一度なると再発しやすいので、
痛みが引いた後もケアを怠らないことが重要です。
いろいろな要因が重なった結果ギックリ腰を引き起こすと考えられるので生活習慣を見直してみましょう。