「坐骨神経痛になってつらいのだけれども」というような相談は度々あります。
この坐骨神経痛という言葉は一般の人にもかなり知れ渡っています。
お尻や足に痛みやしびれを感じたら全部が坐骨神経痛になっているのではないかと思うほどです。
病名や症状名にも有名なものがあり、そのひとつが坐骨神経痛になります。
他のものを挙げると四十肩や五十肩・腱鞘炎・ギックリ腰などもあります。
どのような経緯で言葉が定着していくのか。はっきりしませんが何となくつらい場所は共通認識になります。
坐骨神経痛に話を戻していきます。
坐骨神経痛は坐骨神経が圧迫されることによって起こる痛みやしびれの総称になります。
だから、病名ではなく症状名になります。
症状は
□腰やお尻から太もも、ふくらはぎにかけての痛みやしびれ。
□痛みは片側に現れることが多い。
□歩行など体を動かすと痛みが増すことがある
このような症状が現れたとしても原因が同じとは限りません。
代表的なものであれば
□腰椎椎間板ヘルニア
□腰部脊柱管狭窄症
□梨状筋症候群
などがあります。
病名が同じでなければ気をつけるべきことは変わり、もちろん治療方法も変わってきます。
坐骨神経痛の一般的な治療は
□薬物療法 ロキソニンやセレコックスなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やプレガバリン(リリカ)などの薬が神経痛を和らげるもの。この他には漢方薬もあります。
□ブロック注射 硬膜外ブロック(脊髄の外側に局所麻酔薬を注入する)神経根ブロック(痛みの原因となる神経に直接注射を行う)
□理学療法 ストレッチや運動療法などをおこなう。
□手術療法 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などで適応と判断された時におこなわれる。
このように治療方法はいろいろありますが何を選択するのかは、原因になる病気によって変わるので、
坐骨神経痛を改善するには鑑別が大切になってくるので症状だけに惑わされないようにしましょう。