腰が痛いと訴える人は多くいます。ただひとつ厄介なことがあって、腰がといった時に腰を指している場所が人によってまちまちだということです。体を認識するにあたって、共通事項になることは解剖学を前提にして話しを進めていきますが、医療関係やスポーツ関係などで解剖学を学んでいないと意外と体のことは何も知らなくても不思議ではありません。
腰がと言われてた時に「痛みを感じている場所を触ってください」と伝えるとその人の指す腰が正確に分かります。こうすると腰骨の周囲(腰部)・おしり・背中の3つの場所に分かれきます。このようになってくると解剖学として考えるとだいぶ場所に違いが出てきます。
特におしりのあたりに痛みを感じている時は仙腸関節が原因になって、ギックリ腰と勘違いをするほど強い痛みを出してしまうことがあります。
今回は仙腸関節が原因になる痛みの仙腸関節障害について紹介をしていきます。
仙腸関節は骨盤を構成している仙骨と腸骨の間にある関節になります。この関節は肩や肘などのように大きく動くことはありませんが、数ミリの動きがあるといわれています。この数ミリの動きがスムーズに行われないことにより痛みが出ます。
症状は仙腸関節を中心に腰・おしり・足に痛みが出ることがあります。じっとしていれば痛みを感じないことがほとんどになり、動くと痛みが出ます。特に動き出しで痛みを感じて、動き続けると痛みは完全に消えなくても減少はしていきます。
仙腸関節障害に該当してくるのかを確認するには仙腸関節のラインを押していくとピンポイントで痛みを感じる場所がはっきりと認められ、他の所見がない時になります。もちろん、画像を撮ってもレントゲン・MRIなど器質的な異常は見当たりません。
治療方法は関節の動きをよくする方法を行ったり、骨盤ベルトで固定をしたりすると症状の緩和や回復が見込めます。場合によってはブロック注射も検討されることがあるようです。