半身不随と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。からだの半分が動かせない運動麻痺の状態になります。
この原因になる疾患は脳卒中(脳梗塞・脳出血)により、脳の血管がつまったり、血管がやぶれて出血してしまい、いずれかにより脳の機能に障害がおきてしまうと片麻痺と呼ばれる馴染みのある言葉だと半身不随になります。
また、頭に外傷などを受けてじわじわと出血が脳にたまっていく慢性硬膜下血腫も片麻痺の原因のひとつとされています。
脳卒中になった時の治療の流れ
超急性期→急性期→回復期(発症後3〜6ヶ月まで)→維持期or生活期(発症後6ヶ月以降)
脳卒中になってしまった場合、予後を左右するのは初期対応までの時間が大切になります。脳梗塞で血栓により血管が閉塞された場合3〜6時間以内に解除できると障害を最小限にできるといわれています。出血についても6時間以内がひとつ目安となるようです。
疑わしき症状を感じた時は救急車を呼びましょう。
片麻痺の基本的な症状(左右共通の症状)
□片側の手足・顔半分の麻痺やしびれ
□視野の欠損 麻痺している側の視野が半分欠損してしまう
□構音障害 ただしい発音ができない・呂律がまわらないなど上手く話せなくなる
脳卒中が起きた箇所が脳の左or右で症状の特徴が変わります。
□右脳に損傷 体の左側に麻痺症状・失認・性格変容
□左脳に損傷 体の右側に麻痺症状・失行・失語症
脳に損傷が起きた場合、より早くリハビリにとりかかることが回復の幅をひろげるようです。脳卒中後の片麻痺は6ヶ月を経過すると回復しないと言われていますが、脳科学の視点で考えると回復がする可能性はゼロではありません。
機能回復のために
□麻痺した手足を意識して使う
□麻痺した手足を動かす前にどんな感覚があるか事前にイメージする
□からだの動いている感覚を意識して運動する
□麻痺のない手足を動かす感覚で麻痺している手足の運動を反復する
これを日常の習慣にすることで現在より少しでも前進する可能性があります。