股関節に痛みを感じるといった相談をよく受けます。
その時にまず確認するのは痛みの種類や場所になります。
ここでは痛みの種類から原因を考えていきたいと思います。
痛みには大きく鋭い痛みと鈍い痛みがあります。
鋭い痛みは、突然発生し、ピンポイントで強い刺激として感じられることが多いです。
例えば、ナイフで刺されたような、電気が走るような感覚で、特定の動作(歩行、立ち上がり、股関節を動かすなど)で悪化します。
この痛みは通常、短期間で強く感じられ、特定の部位に集中しています。
一方、鈍い痛みは、持続的でぼんやりとした不快感や重だるさとして感じられます。
鋭い痛みほど局所的ではなく、広範囲に広がる傾向があります。
安静時にも感じられることがあり、疲労感やこわばりを伴う場合も多いです。
鋭い痛みは、急性の損傷や炎症が原因であることが多いです。
□関節軟骨の損傷 股関節の軟骨がすり減ったり、裂けたりすると、骨同士が擦れて鋭い痛みを引き起こします。
□靭帯や筋肉の損傷 捻挫や筋肉の過度な伸展により、急激な痛みが生じます。例えば、スポーツ中の急な動きで股関節周辺の靭帯を痛める場合。
□神経圧迫 坐骨神経痛や股関節周辺の神経が圧迫されると、鋭い痛みが股関節から脚にかけて走ることがあります。
□骨折や脱臼 高齢者の転倒や事故による骨折、脱臼は即座に強い痛みを引き起こします。
鈍い痛みは、慢性的な問題や軽度の炎症が関与していることが多いです。
□変形性股関節症 関節軟骨が徐々にすり減り、骨が変形することで慢性的な鈍い痛みが生じます。朝のこわばりや動き始めの痛みが特徴。
□筋肉の疲労や緊張 長時間の座位や不適切な姿勢により、股関節周辺の筋肉(腸腰筋、大殿筋など)が硬くなり、鈍い痛みを引き起こします。
□滑液包炎 股関節の滑液包(関節を保護する袋)が炎症を起こすと、持続的な鈍痛が発生します。
□血流障害や循環不良 股関節周辺の血流が悪くなると、だるさや重い感覚を伴う痛みが生じることがあります。
このようなことが予想できます。
気になる症状がある時は専門家に相談をしましょう。