肩を動かすと痛みを感じる時の原因のひとつに同じような動作を繰り返していることがあります。
そうすると痛くなる背景に腕を振るスポーツをしている人がなってしまうと思われがちですが
日常生活の動作でも十分に起こります。
この原因によって痛みを感じている人には肩の使い過ぎによって起きたということを説明します。
スポーツをしている人には話が通じやすいですが、スポーツをしていない人には使い過ぎたイメージがつきにくいようです。
この場合の疾患名は肩峰下インピジメント症候群といいます。
肩の関節における痛みや炎症を引き起こす状態で、主に棘上筋腱が肩峰の下を通過する際に摩擦や圧迫を受けることで発生します。
初期の段階では純粋に筋肉の炎症などの痛みで済みますが、この状態を我慢して動かし続けると筋肉が擦り切れてきたりします。
代表的な症状は
□動作時の痛み 特に肩を上げたり下ろしたりするときに痛みが生じます。
□夜間痛 特に寝ている間に痛みが強くなることがあります。
□有痛弧徴候(painful arc sign) 肩を上げる際に60度から120度の範囲で痛みが生じる現象
これらの症状を解消していくためには痛めている筋肉などを回復させると同時に痛めるきっかけになったであろう
肩を動かすときの特定の動作の改善をしていきます。
どんなに患部が回復していい状態になったとしても動かし方が痛める前と同じでしたら痛みを繰り返す可能性が高いからです。
治療方法は違和感程度の初期の段階であれば、数日安静にしていれば、元の状態に戻ることがほとんどです。
実際は違和感程度の段階ではそのうち治るだろうと考える人も多いので気にせず腕を動かし続て痛めしまいます。
そこで患部に対して、温熱療法で筋肉をリラックスさせ、血行を促進することで炎症を緩和し、痛みを和らげます。
超音波療法は組織の修復を促進し、腱や滑液包の炎症を軽減します。
電気療法は、痛みの軽減と筋肉の収縮を促し、筋肉の回復をサポートする効果があります。
これらと運動療法を組み合わせていくと早期回復に役に立ちます。