腰痛があって悩んでいる人は多いです。そして、悩んでいる人の多くはギックリ腰のような原因がはっきりとしている急性痛といわれるものよりも、原因がはっきりせず器質的な異常も見当たらないいわゆる慢性痛の人が多いです。
症状の特徴に痛みに波が存在します。これといって何かをしたわけではないが、突如痛みを感じだしたかと思えば、その痛みはスッと消えてしまったりと痛みが出たり消えたりします。
不思議なもので痛みは意識するので記憶に残っているのですが、痛みがない時は何も意識していないので痛みがないことにも気が付いていない人が多数を占めています。
そうするとこのようなことが起こってきます。「何十年も前にギックリ腰をしてからずっと痛みが消えない。」体の組織が何十年も損傷を抱えるようなことはありえません。もしあるとすれば、損傷をした部位は回復することなく機能不全などになってしまうと考えられます。実際、話をしているとほとんどの人は痛みを感じていない時がエピソードが必ず出てきます。
慢性的な腰痛を改善していくには原因を見つけ出して症状を楽にしていこうという発想を変えていったほうが上手くいくことが多いです。
仮に過去にあった出来事がきっかけで腰に痛みを感じるようになったとしても、この事実をなかったことにはできません。だからこそ痛みを感じている体の状態から痛みを感じていない体の状態に移行させてしまおうという考え方になります。
これはどういうことかと例をあげると
痛みには波があると紹介しました。痛みを感じていない時の状態によせていきます。そうすると痛みを意識しない時間が長くなり、痛みを感じている時間が結果的に減っていき痛みを気にしなくなっていきます。
時間を徐々にかけながら変化していくことが多いので、治ったと感じるよりも「言われてみれば最近は痛みを感じていないね」といった経過をたどっていく人がほとんどです。
慢性痛の話は理解するまで時間がかかる人もいます。しかし、理屈が分かると症状が楽になっていく道筋がみえると思います。