寝て起きたら手が動かない②

前回は橈骨神経麻痺について紹介をしました。今回は最後のほうで出てきた別の疾患を紹介しながら話をすすめていきます。

□後骨間神経症候群 なぜ起きるのか。回外筋をを貫通している後骨間神経が回外筋の過度な緊張により締め付けられることで症状が出現する神経障害になります。後骨間神経症候群や回外筋症候群と呼びます。症状は初期の段階では肘のまわりや腕に鋭い痛みがでます。腕を捻ったり、肘を伸ばす動きが痛みを増悪させます。症状が進行すると腕を捻る・肘を伸ばす動作がやりにくくなります。

□神経痛性筋萎縮症 片側の上肢に神経痛が出現します。その後、痛みが楽になってくると筋萎縮が限局的にあらわれます。パーソネイジターナー症候群との別名がある。10万人対して2〜3人が発症する珍しい疾患になります。

□特発性後骨間神経麻痺 症状はシビレや知覚障害はなく、指の伸展不全がおきる。

または外傷により引き起こされる橈骨神経麻痺もあります。どのようなケースかというと上腕骨の骨折や肩関節の脱臼にギプス固定などになります。

今回は手が動かないがテーマとなり話を進めてきましたが、手にあらわれる症状で手根管症候群というものもあります。テーマと症状は少し違いますが紹介をしていきます。

手根管症候群の症状は手の小指以外の指にシビレ・痛みが出ます。夜間や早朝にシビレ・痛みが強くなります。手れを振るとシビレ・痛みが緩和します。日常生活ではお金をつまむ・ボタンをかけるなど指の動作がやりにくくなることが特徴になります。

原因は正中神経が手根管という場所で圧迫を受けること引き起こされます。手首にかかる何かしら負荷が考えられるので固定などで負荷をかけないようにすることが治療の第一歩になります。初期の段階で済めば1〜2ヶ月くらいで症状は軽快していきます。

なかなか症状に変化がなかったり、繰り返すとステロイド注射を数回使用したり、手術が選択されることもあります。

神経が圧迫されることで起こる症状も少なくないので不安になったら専門家に相談してください。

 

 

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