年も明けて約2週間が経過しました。
ようやくお正月気分も抜けてきたところではないでしょうか。
この時季に毎年話題にあがってくるものひとつに「お餅をのどにつまらせる」聞かないことはないと思います。
日常で起きる事故になります。
その理由は、餅の物理的・化学的特性と、食べる側の生理的要因が複合的に絡むからです。
□餅の特性
餅はもち米から作られ、強い粘着性と伸縮性を持っています。
熱い状態(50〜60℃)では柔らかく伸びやすいですが、口の中に入り体温や外気で温度が40℃程度に低下すると、硬くなり付着性が急激に増加します。
この温度は餅同士がくっつきやすく、喉の粘膜に強く張り付いてしまいます。
一度喉に詰まると、咳で押し返す力が弱いと除去しにくく、気道を完全に塞いで窒息を引き起こします。
□食べる側の要因
加齢により咀嚼力(噛む力)が低下し、歯の欠損や義歯の不適合で十分に噛めなくなるケースが増えます。
さらに、嚥下機能(飲み込む力)が衰え、舌の動きが弱くなったり、唾液分泌量が減少したりします。
これにより、餅を細かく砕けず塊で飲み込もうとして喉に詰まらせやすくなります。
咳反射も弱まるため、異物を押し返す力が不足するからです。
お餅をのどに詰まらせないためには、お餅を小さくするなど対策することは大切ですが、
日頃から嚥下機能を鍛えおくことが一番ではないでしょうか。
食べる行為は毎日のことなで、嚥下機能を衰えさないことでより快適に暮らせるはずです。
そのためのエクササイズを紹介します。
□食事前に首・肩・口周りをほぐす基本的な体操。
首をゆっくり前後・左右に傾け、伸ばす(肩の力を抜いて)。
頬を膨らませたり凹ませたり繰り返す。
舌を強く前に出したり引っ込めたりする。
これで口腔周辺の筋肉を活性化し、飲み込みをスムーズにします。
□頭部挙上訓練(シャキア・エクササイズ)
仰向けに寝て、足の先を見るように頭を少し持ち上げ、5〜10秒キープ(首に負担がかかるので、最初は短時間から)。
嚥下に重要な舌骨上筋群(喉の深部の筋肉)を強化。効果が高いとされる訓練です。難しい場合は簡易版の「おでこ押し体操」(座って手のひらをおでこに当て、頭を押し返すように5秒キープ)を代用。
舌の運動 舌を左右の口角に交互に触れるように動かす(速く5〜10回)。
舌を強く前に突き出し、引っ込める。
舌で上あごを押すように力を入れる。
舌の筋力が弱くなると食塊(食べ物の塊)が喉に送りにくくなるため、予防に重要。
□発声訓練(パタカラ体操)
大きな声で「パ・タ・カ・ラ」を繰り返し発音(各音を10回程度)。
嚥下と同じ筋肉を使い、喉や舌の協調性を高めます。歌を歌うのも同様の効果あり。
空嚥下(ごっくん)練習
唾液を意識的に強く飲み込む(舌を突き出したまま行う変法も)。
嚥下反射を維持し、喉の感覚を鋭く保ちます。
□呼吸・咳の訓練
深呼吸や腹式呼吸を繰り返し、意図的に強く咳をする練習。
誤嚥時の排出力を高め、肺炎予防に繋がります。吹き戻し(おもちゃ)を使った呼気抵抗訓練もおすすめ(息を強く吹く)。

















