シンスプリントと脛骨内側ストレス症候群の違い

学生時代に運動をしてきた人はシンスプリントは聞きなれた言葉で、スネの内側に痛みが出るものと認識している人は多いと思います。

似たような症状を脛骨内側症候群(Medial Tibial Stress Syndrome:MTSS)と呼ぶこともあります。

こちらは運動していた人で聞きなれない言葉だと思います。

このふたつ、症状はほとんど同じなので、違いについて解説をしていきます。

大きな違いは定義と呼称になります。

シンスプリントは、脛骨周辺の痛みを伴う過労性障害の総称として使われることが多い用語です。

歴史的には、脛骨の内側だけでなく、外側や前方の痛みも含めて「シンスプリント」と呼ばれていました。具

体的には、脛骨に付着する筋肉や骨膜への繰り返しのストレスによる炎症や微細な損傷を指します。

広義にはMTSS、コンパートメント症候群、腓骨筋腱炎なども含まれることがあります。

しかし、現代の医学では、シンスプリントは主に脛骨内側の痛みに限定して使われる傾向があり、特に一般やスポーツの現場で広く認知されています。

脛骨内側ストレス症候群(MTSS)は、より特異的で医学的に定義された診断名で、脛骨内側下部1/3に沿った痛みを特徴とする状態を指します。

MTSSは、脛骨の骨膜や骨自体、周辺筋肉(後脛骨筋、ヒラメ筋など)に繰り返しの機械的ストレスがかかることで生じる病態として、骨のストレス反応や骨膜炎を強調します。

このことからもほぼ同じ病態を指し、現代では同義に扱われることが多いです。

シンスプリントは歴史的に広義の総称として使われ、MTSSは脛骨内側の特異的な病態(骨膜炎+骨のストレス反応)に焦点を当てた診断名です。病

態では、MTSSが骨の関与を強調する点が若干異なります。

しかし、原因・症状・診断・治療・予防はほぼ一致します。

実践的には、両者を区別する意義は少なく、適切な管理で回復可能です。

 

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