普段、身体を動かす習慣の人が運動をしたり、高強度の運動やトレーニングをすると筋肉に痛みを感じることがあります。
これは、筋肉痛や肉離れといったものになります。
どちらも言葉は耳にしたことがあり、なんとなく意味も知っていると思いますが、
明確な違いについては分かっていないケースも少なくないので、解説をしていきます。
筋肉痛は、運動後に起こる一般的な筋肉の痛みで、特に「遅発性筋肉痛」がよく知られています。
筋肉に普段以上の負荷がかかったとき、筋繊維や結合組織に微細な損傷(微小損傷)が起こり、炎症反応が引き起こされることで痛みが生じます。
症状
運動後6〜24時間で現れ、24〜72時間でピークを迎える。
筋肉の圧痛(押すと痛い)、こわばり、可動域の制限。
痛みは両側性(左右対称)に起こることが多い。
腫れや内出血はほとんど見られない。
対処法
安静は必要だが、完全な休息より軽い運動(アクティブリカバリー)が回復を早める。
ストレッチ、マッサージ、温熱療法が有効。
通常1週間以内に自然回復する。
「肉離れ」は、筋肉や筋膜が物理的に断裂する外傷になります。
急激な筋収縮や過伸展(例:ダッシュのスタート、急な方向転換、ジャンプの着地)で、筋肉が許容範囲を超えて引き伸ばされることで断裂します。ハムストリング、大腿四頭筋、腓腹筋に多い。
発症は瞬間的に起こる。運動中に「ブチッ」「パチン」という感覚や音を伴うことが多い。
症状は鋭い痛み・歩行困難・筋力低下・腫れ・内出血(青あざ)が数日以内に現れる。
筋肉の断裂部に陥没(凹み)が確認できる場合もあります。
筋肉痛は「使いすぎによる生理的反応」、肉離れは「外傷性損傷」になります。
見分け方のポイント「運動中に急に痛くなった」「ブチッとした感覚があった」→ 肉離れの可能性大
「翌日や翌々日にじわじわ痛くなった」「押すと痛い」→ 筋肉痛の可能性大
このように理解をしていれば適切な行動につながると思います。

















