姿勢が良い・悪いということはよく言われます。
体に不調を感じると「姿勢が悪いから筋肉に負担がかかって」と考えることも少なくありません。
なにかと悪者にされががちな姿勢の悪さですが、本当にそうなのでしょうか。
姿勢に良い悪いをいうには共通の基準が必要になります。
一般的に良い姿勢とは身体のバランスが取れ、重力の負荷が最小限で、筋肉や関節に過度な負担がかからない状態を指します。
そして、耳・肩・腰・踵が一直線に並ぶ「ニュートラルポジション」と呼ばれ、
背骨の自然なS字カーブ(頸椎前弯、胸椎後弯、腰椎前弯)を保った姿勢になります。
このポジションよりも背中が丸くなれば猫背・肩が内側に入れば巻き肩・お腹が少し前に出て後ろに倒れていると反り腰といわれます。
特に現代はPC・スマホなど使う時間も多いので、どうしてもやや上半身を丸くする姿勢をとりがちになります。
しかし、この姿勢がPC・スマホなどを扱いやすい姿勢でもあります。
この理由として考えられることのひとつに、一般的な傾向として屈筋のほうが伸筋よりも筋出力が強いことが多い。
そう考えると猫背や巻き肩も自然現象と捉えても問題がないのではないかと思います。
姿勢もニュートラルポジションからあまりにも逸脱してしまうと体を動かしにくくなったり、負担をかけることになるのはいうまでもありません。
姿勢については、その人が身体の特徴としてどの範囲まで許容できるキャパを持っているのかが大切だと考えた方が自然ではないでしょうか。
身体つらい症状や不快感がなければ、たとえ猫背や巻き肩など姿勢が悪いといわれることがあっても、
悩む必要はありません。
ひとつ懸念事項があるとすれば、世間的に猫背や巻き肩に対して、いい印象がないので
TPOに合せて必要な場面で使い分けられると理想だと思います。
もちろん、姿勢を改善すことで身体の調子が良くなる人もいるので
いろいろな可能性を探ることは大切になります。