ランニングやウォーキングしているとだんだんと膝や足首に痛みが出てくる人がいます。
痛みはいろいろなケースで出ます。
今回はオーバープロネーションが原因になっている場合の話をしていきます。
オーバープロネーション(過剰回内)とは、足が内側に過度に倒れ込む状態を指します。
歩行や走行時に足が地面に着地する際、足首が内側に傾きすぎることで、足のアーチが過度に潰れてしまいます。
意識せずに起こる現象なので知らず知らずのうちに腰・膝などにダメージを蓄積させてしまうことがあります。
オーバープロネーションの原因は、構造的要因、機能的要因、環境的要因に分けられます。
□構造的要因
扁平足や低アーチの人は、衝撃吸収能力が弱く、足が内側に倒れやすくなります。
足首や足の骨格の異常によって、生まれつき足首や脛骨の構造がオーバープロネーションを誘発する場合があります。
□遺伝的要因
親から受け継いだ足の形状や骨格が影響することがあります。
□機能的要因
足裏やふくらはぎ、後脛骨筋(足のアーチを支える筋肉)の筋力が弱いと、足のアーチを支えきれず回内が過剰になります。
硬いアキレス腱やふくらはぎの筋肉は、足の動きを制限し、代償として過剰な回内を引き起こすことがあります。
骨盤の傾きや膝の内側への倒れ込みが、足の回内を助長することがあります。
□環境的要因
アーチサポートが不足した靴や、すり減った靴はオーバープロネーションを悪化させます。
ランニングやウォーキングの頻度が高く、適切なフォームや靴を選んでいない場合にリスクが高まります。
コンクリートのような硬い表面での長時間の活動は、足への負担を増やし、オーバープロネーションを誘発することがあります。
ここで紹介した理由が複数絡み合っていることも少なくないので、専門家に相談をして改善を目指しましょう。
また、症状改善に時間がかかることが多いので慌てないことも大切になります。