近年は暖冬といわれることが当たり前になってきています。1年を通して気温は高くなっていることは間違いありませんが、それにしても、今年の2月の気温の変化は大きいと思います。つい数日前は初夏なのかというほど気温が上昇したかたと思えば、その日を境に一気に通常の気温に逆戻りしています。
これだけ、急激な気温の変化があると体の調子が良くないと感じる人が一定数出てきます。天気の影響を受けて体調を崩すような症状が出ると最近では気象病と呼んだりします。
天気と体の調子については、昔から言われていますがメカニズム的にはっきりとしていないことが多いのですが、現段階で分かっている内容をもとに解説していきます。
天気と体の調子の関係を話すときはいわゆる低気圧を中心に考えられています。これは気圧・気圧変化量・気温・気温変化量の中で気圧がもっとも痛みに対して影響を与えた研究結果からになります。研究の対象になったのは人とラットになります。
体の中で起こっていることは低気圧によって交感神経が活発になり、血管が収縮により虚血が起こり局所環境の悪化、そして痛覚繊維活動が激しくなり、痛みを感じるといった流れになります。
気圧の変化を感じる取るのは内耳になります。これは専門家が研究を進めているなかで、内耳が影響している可能性があると仮説を立てて、ラットの内耳を傷害させた状態で研究を続けた。内耳を傷害させたラットの研究では気圧の変化に関連する疼痛の変化がみられなかったという結果があり、このようにいわれています。
この研究については、日本国内では天気と痛みの関連性について、肯定的に捉えられことが多いが反対の天気と痛みに有意な関係はないとの研究結果の報告もあります。
疫学的に正しいだろうといわれていも、思い込みやこじつけの部分もあるだろうと痛みを感じるメカニズムにはいろいろな要素も加わってくるので、天気と痛みの関係が100%正解には、ならないかも知れませんが痛みを感じているきっかけになっている事実はあるので、この部分をきっかけに症状が軽減する人も少なくないだろうと考えられる。