幻肢痛から慢性痛を考える

痛みについて今までもブログで紹介をしています。内容は急性痛や慢性痛についてなど普段多くの人が悩んでいる肩こり・腰痛などと合わせて話を進めていました。今回は少し視点を変えて痛みについて考えていきたいと思います。なぜかというと痛みはかなり複雑で分かっていることや分からないことが混在しています。

痛みを説明するにあたっては研究されて理論がなりたっているものありますが、現在分かっていることだけでは矛盾が生じてしまうことも少なくありません。痛みと向き合うために少し角度を変えて考察をしていきます。

痛みが複雑な理由は人は様々な条件によって結果は大きく変わります。結果が答えだとしたら算数や数学のように答えがひとつになりません。人の痛みは線形で説明できるものではなく非線形だからです。今回はこの話はおいておきますが痛みについて考える時に重要になります。

今回は何ついて考えていくのかというと幻肢痛についてです。幻肢痛とは事故や病気などによって失ってしまった四肢・顔面・内臓・性器など体幹から飛び出している部位に失っているにも関わらず痛みを感じること言います。体を失っているにも関わらず痛みを感じるとは冷静に考えると不思議です。しかし、ご本人は傍からみたら失っている体の部分も幻影肢とも呼ばれて既に失われて無いはずの“身体の部分”をまだあるという風に知覚する体験をしている。

これは大雑把にいうと脳が生み出している現実になります。脳の体性感覚野で起きていると予測出来ます。これは現実にはないものに対して脳は痛みを生み出すことができるとも言えます。このように整理していくと原因が特定できない慢性痛は脳が痛みを生み出している可能性があるのではということです。ただ体を失っているわけではないので生み出しているのは痛みだけになるので体に器質的な損傷はありません。このように考えると矛盾が解決できるヒントになり、もしかしたら、慢性痛の改善に役立つかもしれません。

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