一般の人で肩の痛みがあって話をしている時や相談を受けると四十肩・五十肩になったと言う人が経験的に多いです。肩に痛みが出る=四十肩・五十肩といった認識が広まっているのだろうと感じます。本当に凍結肩といわれる通称、四十肩・五十肩の時もあれば、肩に痛みはあるが全く別の症状のこともあります。
凍結肩に非常に症状が似ているものに石灰沈着性腱板炎というものがあるので今回はこちらを紹介していきます。
石灰沈着性腱板炎とは肩を動かす筋肉の内部や表面に石灰が溜まり炎症を起こしてしまい痛みが出てしまうものになります。
主な症状
□肩の痛み 急性と慢性に分かれます。特に急性の時は突然に激しい痛みを感じることが多く、肩が少しでも動いてしまうと肩を抱え込んでしまうくらいの痛みを感じる事が多いです。
□夜間痛 夜間になると痛みがますことが多く睡眠を妨げることもあります。
□肩の可動域制限 痛みによって肩を動かすことが困難になり、手をあげるなど日常生活に支障をきたすことがすくなくないです。
このような症状がメインになってくるので凍結肩(四十肩・五十肩)と痛みの感覚や不便さなどに変わりはほとんどありません。決定的に違うことは痛みを出している原因となるものがはっきりしていることになります。石灰沈着が起きているのでレントゲンや超短波画像診断装置などであれば石灰沈着が映ります。また、経験上ですと石灰沈着性腱板炎は他動運動ではほぼ痛みなくもしくは痛みに変化なく肩が動きます。しかし、凍結肩は他動運動でも肩の可動域に制限があり、痛みも自動運動の時と同じように感じることがほとんどになります。
石灰沈着性腱板炎は最終的には自然と痛みが治まっていくことがほとんどになるので、痛みが強い初期の段階では対処的に痛みを抑えていく方法が選択されます。それでも痛みが変わらない時は石灰を除去する手術などをおこなうこともあるようですが結果に個人差が影響することが多いの主治医とよく相談をしましょう。