肩が痛くて動かせない・動かすことがつらいという訴えも多いです。痛くなっている原因により改善方法が変わってくるので、痛みの原因を突き止めることが大切になります。しかし、痛みのすべての原因が解明されているわけではありません。そのような代表格といってもいいものに肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)があります。四十肩や五十肩と呼んだほうが馴染みがあるかもしれません。今回は肩関節周囲炎について紹介をしていきます。
肩関節周囲炎は肩の周りに組織の老化に伴って痛みや運動制限が生じるといわれています。肩の関節包に炎症を起こしているので個人差の大きい症状なの発症してから数日から数週間で回復してしまう人もいれば数年かかる人までいます。人口の2%がなるといわれていて、40〜60代に多いとされている。
症状は炎症期・拘縮期・回復期で変わってきます。
□炎症期 この期間では動作痛の他に安静時痛や夜間痛もあり、徐々に拘縮していきます。
□拘縮期 この期間では痛みは減少してきますが関節の拘縮によって肩の可動制限がある人が多くいます。
□回復期 この期間では痛みも気にならない状態に回復し、肩の可動域も元に戻ってくる人が多くいます。
このように段階的に症状は変わっていきます。治療方法も肩の属する状態によって目的や方法がきまります。
□炎症期 この期間はもっとも痛みが強く感じやすいので痛みを抑えることが最大の目的になります。
□拘縮期 この期間は痛みの改善がメインの人・拘縮の緩和をメインの人に分かれます。つらさをより感じているほうへアプローチしていきます。
□回復期 痛みは気にならない状態の人が多いので、日常に不便がないように可動域をあげる訓練がメインになります。
なかには治療をしなくても無事に回復していくこともあります。痛みについてはご本人が問題ないと思うのであれば治療をしないこともひとつの選択としていいと思います。しかし、拘縮を出来る限り残さないようにするためには可動域訓練をすることをおすすめします。