手がシビレるという相談がここ数日続いています。似たような症状の相談が続くことよくあります。心配性の人にとってシビレは不安にさせるようです。テレビなどの健康番組の影響なのかシビレ=脳梗塞のイメージが強いようなので、このシビレは脳梗塞なのではと直結してしまうようです。
ここは整骨院なので脳梗塞なのかと相談されても、もし疑わしい時は救急車を呼ぶことくらいしかできないのですが、実際にこのようなケースは知り合いの整骨院などを含めても10数年の間に2〜3件くらいあったかなというくらい稀なケースとわかっていれば少しは安心できると思います。
ここからは現実的に起きやすい症状を紹介していきます。手指のシビレがあるといった時の指が全部シビレているのか。それとも、親指など特定の指にシビレがあるのかで、原因が変わってくるのでアプローチする場所にも違いが出てきます。
今回は親指から中指くらいまでシビレ・痛みの症状が出ていて、尚且つ親指の付けの根の筋肉が痩せていたりとこのような傾向がある時は手根管症候群の可能性が高くなります。
手根管症候群とはどのような疾患なのか。
手首にある手根管というトンネルがあり、ここを通る神経が指を動かしたり・感覚をつかさどっています。この神経を正中神経といいます。この正中神経が手根管で圧迫をされてしまうことで、圧迫が起きているその先で記述したような症状が現れてきます。
正中神経が圧迫されていて症状につながっているのか確認するためにいくつかのテスト方法があります。
□ティネルサイン 手根管の部分を軽く叩くと親指から中指あたりにシビレのような響く感じがします。
□ファーレンテスト 手首を手の平側に約90くらい曲げて、左右の手の甲を合せます。親指から中指にシビレや痛みが増える。
このようにあえて正中神経を圧迫して症状が増悪する時は手根管症候群と判断できます。
症状を改善させるためには正中神経が圧迫されている場所の圧迫を解いていくと症状が緩和していきます。