歩くと痛い。場所を確認すると気がつかないうち膝が腫れいる。特に捻ったり・ぶつけたりしていないのになぜこのような事が起きてしまったのだろうと感じた人もいるのではないでしょうか。
このような時は「滑液包炎」になった可能性があります。あまり聞かない言葉になるかもしれませんが別の言葉では聞いたことがあると思います。それは「膝に水がたまった」になります。
膝が痛くなった時に病院で「水をぬく」経験をしたことがある人もいるかもしれません。
滑液包炎とはどのような疾患なのか紹介してきます。
滑液包の役割は主に関節が動く時に骨・筋肉・腱の構造物同士が擦れる時の摩擦を減らすクッションの役目があり、滑液包は少量の液体を含んでいます。
滑液包に機械的な刺激が繰り返されることで滑液包が炎症を起こすことがあります。この他の理由は感染症・痛風・偽痛風・関節リウマチなどでもありえます。しかし、多くのケースで原因は不明になります。
症状は滑液包炎による痛みで運動の制限が出る傾向が強いですが部位によって変わります。この疾患にも急性と慢性が存在します。
□急性の滑液包炎 数時間から数日の期間で発生します。腫れ・発赤・熱感などみられます。
□慢性の滑液包炎 急性の滑液包炎から慢性に移行することや損傷が繰り返されることで起こります。
起きやすい部位
□肩
□肘
□股関節
□膝
□足首
□踵
などがあります。
治療法は部位の特性なども考慮しますが
□急性の滑液包炎(感染症でない)安静・一時的な固定・アイシング・非ステロイド系抗炎症薬などや滑液を針でぬく場合もあります。
□慢性の滑液包炎 治療法は急性と同様になります。ただし、安静と固定に効果はあまり期待できません。その代わりに関節可動域訓練などのリハビリが役に立ちます。
□感染症の時 感染症に対する治療になります。
この様に治療法は原因により明確に変わってくるので急性での滑液包炎は鑑別をしっかりと行う必要があります。