整骨院や治療院の施術方法にエビデンスに基づいて行っています。などの文言を見たとはあるでしょうか。
テレビや雑誌などで医療関係に関する事ではエビデンスと言う言葉は頻繁に使われています。
エビデンスは証拠・根拠という意味になります。
業界によっても意味合いが多少違うようです。
医療では頻繁にエビデンスと言われます。もちろん、証拠・根拠という意味で使っていますがここに医療特有の言い回しが含まれています。「治療の裏付け」ということになります。
最近ではエビデンスに基づいた治療が好まれているようです。ここで気を付ける事がひとつあります。治療についてのエビデンスとは結果という事実があったということです。初めての事に対してはエビデンスはありません。最初の頃は今分かっている事を元にして推論を立てていきます。推論の結果として正しかった事、間違っていた事のデータが集まり議論されてより強固なエビデンスとなります。
エビデンスを取るためには、研究する時の環境を同じにしなければなりません。
例えば同じ症例で調べるとしたら、性別や年齢・暮らしている地域・家族歴など揃える条件も多岐にわたります。条件が変われば結果に相違が出る可能性もあります。
この様な細かい条件もクリアしながらエビデンスは確立されていきます。
そしてエビデンスレベルに繋がっていきます。レベル高いものほど効果に期待が持てます。しかし、エビデンスレベルが高くても、100%はほぼありえません。どんなに安全と言われていてもリスクが0になる訳ではないという事は頭の片隅に入れておきましょう。
冷静に考えれば当たり前のことなのですが、エビデンスに基づいた治療にこだわりすぎると必ず見失います。
余談になりますが、データを取る時はどうしてもデータを取る側のバイアスがかかりやすいそうです。細かい話は割愛しますが、ひとつの事柄に対して可能な限り公平なデータを取ることが難しいと言われています。
議論や治療・施術などには、前提条件が大切です。