前回、スマートウォッチについて紹介をしました。
たくさん機能があるので、必要なものチョイスして使いこなせていければいいと思いますが、
機能がありすぎて、何を見ればいいのか。分からないということもあります。
そこで、HRVを確認して、体調管理に役立たせると主観だけで管理するよりも精度があがるかもしれません。
HRVとはHeart Rate Variabilityの略で心拍変動を指します。
これは、心拍と心拍の間のわずかな時間間隔(R-R間隔)がどれだけ変動しているかを示す指標になります。
「心拍数が安定している方が良い」と思いがちですが、実は健康な人ほどHRVは高く(変動が大きい)、
自律神経のバランスが良い証拠とされています。
HRVが重要な理由人間の心臓は完全に一定のリズムで打つわけではなく、呼吸やストレス、体内環境に応じて微妙に速くなったり遅くなったりします。
この調整を主に担っているのが自律神経(交感神経と副交感神経)です。
副交感神経が優位 → HRVが高くなる(リラックス状態)
交感神経が優位 → HRVが低くなる(ストレス・闘争逃走反応)
HRVは「自律神経の柔軟性」や「身体の回復力・適応力」を客観的に表すバイオマーカーとして、世界中で注目されています。
主な測定指標
SDNN(全心拍間隔の標準偏差)長時間(24時間など)で測定し、全体的な変動を見る
HF(高周波成分):0.15〜0.4Hz → 主に副交感神経
LF(低周波成分):0.04〜0.15Hz → 交感+副交感の混合
LF/HF比:交感・副交感バランスの目安(議論あり)
現在はRMSSDとHFが特に信頼性が高いとされています。HRVが高いと良いことストレス耐性が高い。
心疾患リスクが低い(研究でHRVが低い人は心筋梗塞リスクが4倍以上という報告も)
回復が早い(運動後の疲労回復、睡眠の質)
感情のコントロールが上手
寿命が長い傾向(長寿研究でも確認)
毎日の小さな変動を観察することで、過労や病気の発見が数週間〜数ヶ月早くできるため、
現代人の新しい「健康コンパス」として急速に普及しています。
ぜひ胸帯やスマートウォッチで自分のHRVを測ってみてください。
1ヶ月も記録すれば、自分の身体が何を訴えているかが驚くほど分かるようになります。
個人差が非常に大きいので、自分のベースラインを知ることが重要です。

















