変形性膝関節症の年齢別の違い

膝の形が変わっていき痛みなどが現れる変形性膝関節症は、高齢者に多く見られる疾患として認識されています。
しかし、年齢に関係なく発症する可能性があります。
若年層から高齢者まで幅広い年齢層で発生し、その原因や背景には年齢による違いが存在します。
変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減り、骨同士が直接接触することで痛みや炎症、運動制限を引き起こす状態です。
高齢者に多い理由は、加齢に伴う軟骨の自然な摩耗や関節への長年の負担が主な要因だからです。
特に膝は体重を支える重要な関節であるため影響を受けやすいです。
また、高齢者では筋力低下や骨密度の低下が進行しやすく、これが症状を悪化させる要因となります。
さらに、代謝の変化やホルモンバランスの変動(特に女性の閉経後)も軟骨の劣化を加速させることが知られています。
一方、若年層で変形性膝関節症が発症する場合、加齢以外の要因が大きく関与します。
まず、スポーツや労働による過度な関節負担が挙げられます。
例えば、サッカーやラグビーなど膝に強い衝撃を与える競技を長年続ける若年アスリートでは、
軟骨の損傷や半月板の断裂が早期発症の引き金となることがあります。
また、肥満は年齢を問わずリスク因子であり、特に若い世代で体重過多の場合、膝への負担が増大し発症を早めます。
遺伝的要因も無視できず、家族歴がある場合、非高齢者でも発症リスクが高まることが分かっています。
さらに、交通事故や転倒による外傷が関節にダメージを与え、二次的に変形性膝関節症を引き起こすケースもあります。
高齢者と若年層の原因の違いを比較すると、
高齢者では「時間的な累積ダメージ」が主であるのに対し、
若年層では「急性または慢性の外力」が関与する点が特徴的です。
時間的な累積ダメージが主な原因の治療は保存的アプローチ(運動療法や薬物療法)が中心になります。
あまりにも膝の変形がすすんでしまった場合は手術(人工関節置換術)が選択肢に出てきます。
一方、外傷や過使用が原因の場合は、早期に適切な休息やリハビリを行うことで進行を抑えられる可能性があります。
しかし、若年発症の場合、活動的な生活を維持したいというニーズから、治療へのアプローチが慎重になる傾向があります。

診療時間

お越しの際は

横浜市中区本牧町2丁目284-16
【アクセス】
JR線「山手」駅より徒歩17分
JR線「石川町」駅よりバス10分
【お車でお越しの場合】
当院前の本牧通り
11:00~15:00まで駐車可です。
 

院長のヒトリゴト

PAGE TOP