水腫の話

膝が腫れていると思った時、じつは水が溜まっていることが少なくありません。

膝に水が溜まったことがある人は水を抜くとクセになるといった話を聞いたことがあるかもしれません。

膝に水が溜まる時はなにかしら膝に不具合があります。

水が溜まる原因は

□関節リウマチ 膝の関節が炎症を起こし、液体が溜まることがあります。

□膝の捻挫 膝を捻挫すると、液体が膝の周りに溜まることがあります。

□滑液包炎 膝の滑液包(関節を滑らかに動かすための膜)が炎症を起こすと、液体が溜まることがあります。

□膝の骨折 膝を骨折すると、液体が膝の周りに溜まることがあります。

□膝の手術後 手術後に膝に液体が溜まることがあります。

原理としては主に静水圧と呼ばれる力によって説明できます。

静水圧とは、体液が静止している状態で生じる圧力のことになります。

静水圧の基本原理

□圧力の定義 圧力は単位面積あたりの力で表されます。液体の中では、静水圧は液体の重さによって生じるため、深さが増すほど圧力が大きくなります。

□深さと圧力の関係 静水圧は液体の深さ hh と密度 ρ\rho 、重力加速度 gg を用いて、次の式で表されます。P=ρghここで、PP は静水圧、ρ\rho は液体の密度、gg は重力加速度(約9.81 m/s²)、hh は液体の深さです。

□等方性 静水圧は等方性(どの方向に対しても同じ)であるため、液体の中のどの点においても、圧力は全方向に等しく作用します。

このような結果になります。

□炎症反応 炎症が起こると、関節内の組織が腫れ、炎症性細胞や液体(滲出液)が関節内に集まります。この滲出液が関節腔に溜まることで、圧力が増加します。

□関節滑液の増加 通常、関節には滑液(シノビア液)という潤滑液があり、関節の動きを滑らかにする役割を果たしています。関節が炎症を起こしたり、損傷を受けたりすると、この滑液の分泌量が増え、関節内に過剰に溜まることがあります。これにより、静水圧が増加し、関節内の圧力が高まります。

□血管透過性の増加 炎症が起こると、血管の透過性が増加し、血漿成分が関節内に漏れやすくなります。これも滲出液の一部として関節内に溜まり、圧力を高めます。

□体液循環の障害 膝の関節や周囲の組織に損傷や炎症がある場合、体液の循環が妨げられることがあります。これにより、体液が関節内に滞留しやすくなり、圧力が増加します。

 

 

 

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