オーバーユースに関する疾患の話が続いています。
今回は指に起こる痛みや動きの悪さが主な症状になるばね指(弾発指)を紹介していきます。
ばね指といった言葉は聞いたことがあるでしょうか。
意外とこの症状で不便をしている人は多い印象です。
どんな状態になるのかというと指を曲げた時に曲がったまま指が固まってしまい指を伸ばせくなくなってしまうことがメインの症状になります。
どうしてこのような現象が起こるのか。
指を曲げる時に使う腱が腱鞘という場所を通ります。腱鞘が何かしらのきっかけで厚みが増してしまうと指を曲げる時に使う腱が腱鞘を通る時に締め付けられ引っかかるようになります。
この時に腱が腱鞘に完全に引っかかると指を自力でで戻せなくなってしまいます。
原因に挙げられることは
□手の使い過ぎ
□女性ホルモンの関係
□糖尿病
などがあります。
症状は
□指が曲がったままもとにもどせない
□指にこわばりを感じて動かしにくい
□指の曲げ伸ばしに引っかかりを感じる
□指を伸ばす時にカクンとなる感覚が指のつけねで起こる
これらの症状で、ひとつでも当てはまるとばね指の可能性が出てきます。
治療方法
保存療法と手術療法があります。
よほど症状を我慢していなければ、まずは保存療法から改善を試みていきます。
方法は
□ストレッチ
□マッサージ
□サポーターやテーピング
□腱鞘内ステロイド注射
これらの保存療法は、ばね指の初期でおこなうことがほとんどです。
この中で早く改善がみられることが多いのは、腱鞘内ステロイド注射と感じています。
意外と手に注射をすることを怖がる人もいるので、このような人にはストレッチやマッサージなど非侵襲性の方法でおこないます。
症状の改善がみられないときは、手術療法になります。
手術療法では腱鞘を切開することになります。
ただほとんどの場合で、保存療法で治療を継続していくと約半年くらいで症状は寛解していき日常生活で気にならなくなっていきます。