便秘だと感じている人は、男性約162万人、女性は約277万人いると言われています。
便秘は人によって不快感の感じ方に差があるので、あくまでも目安の人数になります。
ただ便秘にも定義はきちっとあります。
日本消化器病学会のガイドラインによると、『本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排便できない状態』というのが、便秘の定義とされています。
便秘のリスクは
□痔(じ)の悪化
便が硬くなると排便時に強い力が必要になり、肛門に負担がかかります。これが繰り返されると痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)が悪化し、出血や痛みを伴います。
□腸閉塞(ちょうへいそく)
長期間便がたまると、腸の中で便が固まり、腸を完全にふさいでしまうことがあります。激しい腹痛・嘔吐が起こり、緊急手術が必要になるケースも。
□大腸がんリスクの上昇
便が腸内に長く滞留すると、発がん性物質(二次胆汁酸など)が腸壁に長時間触れるため、大腸がんのリスクが上がるとする研究があります。
□肌荒れ・ニキビ
腸内環境が悪化すると老廃物が血液中に再吸収され、肌トラブルを引き起こしやすくなります。
□自律神経の乱れ・ストレス増加
便秘が続くと「スッキリしない」感覚がストレスになり、交感神経が優位になってさらに便秘が悪化するという悪循環になります。
心筋梗塞・脳梗塞の誘因(特に高齢者)
排便時に強く息む(バルサルバ反射)と血圧が急上昇し、心臓や脳に負担がかかります。高齢者ではこれが心筋梗塞や脳梗塞の引き金になる例が報告されています。
便秘を防ぐ・改善する6つの基本対策
□食物繊維をしっかり摂る(1日20〜25g目安)
□水分は1日1.5〜2L以上
□乳酸菌・ビフィズス菌を積極的に摂る
□適度な運動(特に腹筋・骨盤底筋)
□決まった時間にトイレに行く習慣
□下剤の使いすぎに注意
すぐに試せる「最強の朝ルーティン」
起床 → 常温の水500mlを飲む
ヨーグルト+キウイ+オリゴ糖orはちみつを食べる
軽くストレッチ or ウォーキング15分
トイレに座る(スマホは持たない!)
体の習慣を変えることで便秘を解消しましょう。
1週間以上便が出ない、腹痛・血便がある場合は、必ず消化器内科を受診すよるようにしましょう。

















