痛風と偽痛風の違い

関節がものすごく痛くて腫れている。

この場合、捻った・ぶつけたなど外傷を負った記憶なければ、

何だろうと思う人・痛風かもと思う人もいるかもしれません。

痛みはいつどこから襲ってくるのか。分からないので、たくさんの事を知識と知っていると慌てずに対処できます。

今回は痛風と偽痛風の違いについて、紹介していきます。

どちらも、似たような部位で痛みを発症しますが、違いがあります。

まずはおおまかな違い

痛風

□好発部位 第1中足趾節関節(足親指)

□次に多い部位 足首・膝・手指

□特徴 単関節・急激発症

偽痛風

□好発部位 膝関節

□次に多い部位 手関節・肩・股関節

□特徴 多関節・緩徐発症

このように症状も似ているようで似ていません。

しかし、痛みの度合いではどちらかを判断するのは難しいと思います。

ここまで分かる事はアテをつけるという事になります。

痛風と偽痛風のどちらなのか判断する時は検査が必要になります。

関節液が鍵になります。

痛風               偽痛風

結晶   尿酸ナトリウム(針状、負の複屈折) CPP(棒/菱形、正の複屈折)

血液検査 高尿酸血症(発作時正常もあり)   尿酸正常、炎症マーカー↑

画像   X線:トーフス、骨びらん(慢性)  X線:軟骨石灰化

超音波:ダブルコントアサイン

原因と病態

痛風は、高尿酸血症が基盤にあります。血中の尿酸値が上昇(男性7.0mg/dL以上、女性6.0mg/dL以上が目安)し、尿酸がナトリウムと結合して尿酸ナトリウム結晶(MSU結晶)が関節内に沈着。これが免疫系(特に好中球)を刺激し、激しい炎症反応を誘発します。結晶は針状で、負の複屈折を示します。

偽痛風(CPPD疾患:カルシウムピロリン酸二水和物沈着症)は、ピロリン酸カルシウム(CPP)結晶が関節軟骨や滑膜に沈着することが原因です。加齢、遺伝、代謝異常(甲状腺機能低下症、ヘモクロマトーシスなど)が関与します。結晶は棒状または菱形で、正の複屈折を示します。

検査なしに特定できるものではないので、痛みが出る外傷のエピソードがないのに強い痛みを感じた時は

速やかに病院やクリニックを受診するようにしましょう。

 

 

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  1. 2025.11.14

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