5月も終わりに近づき蒸し暑い日が多くなってきてます。
ここからは梅雨に入って暑い夏がやってくるのかと思う今日この頃です。
梅雨は高温多湿な状態が続きます。
これはただ蒸し暑いだけなく、適切に管理をしないとカビ発生のリスクが高くなります。
カビは真菌の一種で、湿気や栄養分がある環境で繁殖します。梅雨時季のような湿度60~80%以上の環境は、カビにとって最適な条件です。
そうするとカビの胞子や代謝産物(マイコトキシンなど)は、空気中を浮遊し、呼吸を通じて肺や気道に取り込まれます。
細かい条件によって変わりますが呼吸器系に悪影響をおよぼすこともあります。
以下のような疾患があります。
□アレルギー性鼻炎や喘息の悪化 カビの胞子はアレルゲンとして作用し、鼻炎や喘息を引き起こしたり、既存の症状を悪化させたりします。
くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの症状が現れることがあり、特にアスペルギルスやアルテルナリアといったカビはアレルギー反応を誘発しやすいとされています。
喘息患者では、カビ曝露により気道が過敏になり、咳や呼吸困難が頻発する可能性があります。日本では、梅雨時季にアレルギー性鼻炎の患者が増加する傾向が報告されています。
□過敏性肺炎長期間カビに曝露すると、過敏性肺炎(HP)を発症するリスクがあります。
これは、カビの胞子や有機物に対する免疫反応が肺で炎症を引き起こす病気です。
症状には発熱、咳、息切れがあり、進行すると肺の線維化を招くこともあります。
特に、エアコンや加湿器内で繁殖したカビが原因となる「夏型過敏性肺炎」は日本で多く見られ、梅雨から夏にかけて発症しやすいです。
リスクを抑えるために
□換気の徹底 梅雨時季でも、雨の合間に窓を開けて換気する。換気扇やエアコンの除湿機能を活用する。
□湿度管理 室内の湿度を50~60%以下に保つ。除湿機やエアコンの使用、湿気を吸収する製品(炭や除湿剤)の活用が効果的。
□清掃とメンテナンス エアコンフィルターや浴室、キッチンの定期的な清掃を行う。カビが見つかった場合は、アルコールや専用の洗剤で除去する。
□室内干しの工夫 洗濯物を室内で干す場合、扇風機や除湿機を併用して乾燥を早める。
体に不調を感じたら専門家に相談しましょう。