人の体に骨が約200個あります。
みんな同じ数かというと若干違ったりもしますが、作りはほぼ同じになります。
その骨の中で今回は足の舟状骨骨折に骨折について解説をしていきます。
骨折が起きる時は急激な外力が加わることでなる急性の場合と繰り返しの刺激が特定の同じ場所に加わる疲労骨折があります。
舟状骨骨折が起きる原因は
□急性外傷
高エネルギーによる外傷 交通事故、転落、スポーツ中の衝突などによる直接的な力。
足の捻挫や圧迫 足を強くひねる・足部への過度な圧迫。特に、足が底屈位(つま先を下げる姿勢)で負荷がかかると、舟状骨に力が集中し骨折になりやすい。
□疲労骨折
繰り返しのストレス ランニングやジャンプを繰り返すスポーツ(例:陸上競技、ダンス)で、舟状骨に微小なストレスが蓄積し骨折を起こす。
□症状
疼痛 足の内側中足部に圧痛や運動時の痛み。特に、歩行やジャンプで増悪。
腫脹 骨折部位周辺の軽度から中等度の腫れ。
機能障害 足を踏み込む動作やつま先立ちが困難。
疲労骨折の場合 初期は軽い不快感のみで、活動を続けると徐々に痛みが悪化。
□診断
触診・問診 受傷起点や圧痛などの確認
X線 初期では異常が見られない場合が多く、骨折線が明らかになるのは受傷後数週間経過後。
MRI 骨髄浮腫や微小骨折を高感度で検出。
CT 骨折線の詳細な評価に使用。
骨シンチグラフィ MRIが利用できない場合にストレス反応を検出。
これらを総合的に判断して診断される。
治療方法は
保存的治療と手術的治療
保存的治療は、骨折が非転位性(骨片がずれていない)で、患者が低~中程度の活動レベルの場合に適応されます。
手術的治療は転位性骨折、保存的治療で癒合しない場合(非癒合)、または高活動レベルのアスリートには手術が推奨されます。
おおまかにこのようなベースで保存的治療と手術的治療の方法を選択します。
予後
非転位性の骨折は保存的治療で良好な予後。
転位性や非癒合例では、手術後も完全な機能回復に時間がかかる。
アスリートの競技復帰には6~12ヶ月を要する場合もある。
合併症
非癒合 血流供給不足による。
変形性関節症 骨折後の関節面不整。