幻肢痛と慢性痛

前回まで慢性痛について話を進めていました。馴染みのない考え方だったりすると理解しにくい部分もあると思います。しかし、症状改善に必要なことだと思うので似たような話が痛みとの兼ね合いで出てくるのでその都度話に混ぜながら必要に応じてしていきます。

今回は幻肢痛について、話を進めていきます。あまり聞いたことがない言葉かもしれませんが幻肢痛をしることで慢性痛の改善にも役立つのではないかと考えています。

幻肢痛とはケガや病気によって四肢を切断したあとに出てくる痛みのこといいます。

たとえば、手の指を凍傷によって切断します。切断した後は指がないにもかかわらず、ないはずの指に痛みを感じることいいます。

幻肢痛の特徴で四肢切断時の年齢が低いと幻肢痛は起こりにくく、年齢が高いとその発症頻度が増加する。また先天性の四肢欠損患者に幻肢痛が発症することも非常に少ない。心理的要因で恐怖心が強かったりしても痛みの頻度が増すようです。

このことからも記憶が痛みに大きく関与している考えられています。記憶を否定する意見もあるようですが、ないもに痛みを感じるとなれば、今分かっている痛みの理論では説明できません。脳の記憶が関連していると考えると現段階では辻褄が合うと思います。

症状は刃物で裂かれるような・電気が走るような・しみるようななど表在感覚に関連した疼痛が60%と痙攣するような・こむら返りするような・幻肢がねじれるようななど運動感覚に関連した疼痛が40%の割合に分かれるようです。

また、幻肢を随意運動に動かす感覚を持ち合わせている人いるようです。

治療方法は薬物療法では鎮痛剤・抗うつ薬・抗てんかん薬を使用したりします。非薬物療法ではミラーセラピー・バーチャルリアリティーをおこなったりします。これも効果のある人や効果が全くない人がいるようです。

そこで、幻肢痛と脳活動の研究もされているようです。

実際にないものの痛みなので脳にヒントがあるのだろうと思います。幻肢痛と同じような脳の働きが慢性痛でも起きている可能性があるのではと考えるとこれもまた辻褄が合うのではないでしょうか。

 

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