前回は手の痛みやしびれについて、話をすすめていき、疾患を紹介しています。今回はその中の頚椎症性脊髄症といものについて解説をしていきます。
首の疾患で比較的、認知されているのは頚椎椎間板ヘルニアだと思います。一般の人は首のヘルニアと呼んでいると思います。症状が出てしまうのは神経を圧迫してしまうからと理解されていることがほとんどで、その理由でもんだいありません。では頚椎症性脊髄症の症状が出る原因はというとこれも神経を圧迫しているからです。
首で起こる神経を圧迫しているのならば、何が違うのと思う人が出てきても不思議ではありません。しかし、神経を圧迫する場所が違うので症状が似ていても全く同じではありません。
頚椎症性脊髄症は脊髄と呼ばれる神経の大元になるので、ここで異常が起こると首の部分で圧迫があると足にも症状が出てしまうこともあります。脊髄で圧迫がある場所から先の神経に異常をきたすことが、非常に高くなります。
どうして、起こるのか。加齢によって脊髄が通っている脊柱管が狭くなり、圧迫されるといろいろな症状が出ていきます。圧迫する原因は複数あります。
□首の骨の変形
□椎間板ヘルニア
□脊柱管内にある靭帯の肥厚
などがあります。
40〜60代の男性に多いことがわかっています。
症状は上肢と下肢に出ます。
□手指のしびれ
□手指のこわばり感
□手指が動かしにくくなる
□筋力の低下
□腕などの筋肉の萎縮
□足のしびれ
□足の筋力低下
□歩行でのふらつき
などがわりと初期の段階で感じやすい症状になります。
その他の症状は膀胱直腸障害が出てしまい自分でコントロール不能になってしまったり、体幹の感覚が分からなくなってしまったり、生活を送れなくなってしまうような症状もあります。
この病気は進行してしまうと運動麻痺になってしまう可能性があるので、専門家による経過観察は必須になります。進行をさせないために手術が選択されることも少なくはないので、自己判断をして脊髄にダメージを残さないようにしましょう。