前回は頸椎後縦靭帯骨化症について紹介をしました。今回は頚椎椎間板ヘルニアについ紹介をしていきます。神経を圧迫して症状が出るといことについては頸椎後縦靭帯骨化症も頚椎椎間板ヘルニアも同じですが、圧迫の仕方など病態は同じではありません。ヘルニアとは飛び出すという意味になります。ただヘルニアというとなぜか腰のことを指す人が多いのではと個人的には感じています。
ここからは頚椎椎間板ヘルニアについて集中して解説をします。
頚椎椎間板ヘルニアは首の骨の間にあるゼリー状のクッションの役割をしている椎間板が飛び出して神経に触れて圧迫をしてしまい首や肩・腕に痛みやしびれが現れることがあります。ここで現れることがあると言い切っていない理由にMRIを撮影して画像上で神経の圧迫が認められても症状が全くない人も少なくないという事実があるからです。痛みやしびれは既存の理論だけでは説明できないことも多々あるので、確率が高いと理解できるようになると事実を受け入れやすくなります。
主な症状は
□運動麻痺 腕が動かしにくい・指先が思うように動かせないなど
□感覚障害 手足のしびれ・感覚が鈍くなる
□排尿排便障害 自分の意思に反して排尿・排便がコントロール出来なくなる
□その他に自律神経障害 体温や血圧が正常に保たれなくなる
特殊な症状は頚椎の位置で脊髄に強い圧迫を受けると呼吸がしにくいなどの危険な状態になることもある。
症状を軽減させるためのセルフケアにストレッチも有効な方法のひとつになります。ストレッチの対象にする筋肉は首周り・大胸筋・僧帽筋あたりあたりを緩めて血流を良くすることで症状緩和に効果が期待できます。痛みやしびれがあまりにも強い時はネックカラーを使用して首に負担をかけずに安静にすることも大切になるので、症状の度合いに合せることが大切になります。ここまでは保存療法の話になます。
手術療法が選択される時に運動麻痺が出ていると生活に支障をきたすので迷っている時間は無いようです。痛みがあまりにも強い時は相談しながら決めるようです。