寝起きか疲れている感覚ある時に考えられる疾患を前回に引き続き紹介していきます。今回は慢性疲労症候群になります。
慢性疲労症候群とはいったいどんなものか。
病気や過労などのはっきりとした原因がある訳でないのに、日常生活に支障が出てしまうほど強い疲労が6ヵ月以上続いている状態。原因は今のところ解明されていませんが、単純な疲労ではなく、脳など身体のどこかに異常があると考えられています。20〜50代にかけて多く発症し、男性よりも女性に多くみられる傾向があります。
この疾患の厄介なところは本人がどんなに辛くてもまわりから見た目では分からないことになります。例えば、骨折をしてギプスを巻いていたり、腕を吊るしていたり、松葉杖を使っているなどがあったら、ケガをしているなと詳しい事情が知らなくても状況は把握できます。このようなことが慢性疲労症候群では起きません。むしろ、だらしがないなどマイナスの印象を抱かれてしまう可能性も少なくないようです。
本人は発症時期が分かるようで、これは健康だった時と発症時期の境目がはっきりと分かるようです。
日頃、誰でも感じる疲労と慢性疲労症候群の違いをどうのように区別をして、慢性疲労症候群と判断をするか。
慢性疲労症候群の基準は厚生労働省が定めています。
□生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なくとも6ヵ月以上の期間持続ないし再発を繰り返すこと
□慢性疲労の原因と考えられるような疾病を除外すること
この2つは必ず満たしていなけらばならない
以下の症状のうち8つが6ヵ月以上にわたり持続または繰り返し生じている
□微熱(腋窩37.2から38.3℃)ないし悪寒
□咽頭痛
□頚部あるいは腋窩リンパ節の腫脹
□原因不明の筋力低下
□筋肉痛ないし不快感
□軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感
□頭痛
□腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛
□精神神経症状(いずれか1つ以上)羞明、一過性暗点、物忘れ、易刺激性、錯乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ
□睡眠障害(過眠・不眠)
□発症時、主たる症状が数時間から数日の間に発現
または、上記の症状が6つおよび以下の症状が2つ当てはまる場合
□微熱
□非浸出性咽頭炎
□リンパ節の腫大(頚部・腋窩リンパ節)
これらが当てはまって6ヵ月以上続く時は、慢性疲労症候群の高くなるので専門家に相談をしましょう。