運動をする前には体が動くようにウォームアップをします。なぜ行うのかというと「運動によるケガの防止、行う運動のために身体の準備、能力を最大限に発揮するための状態をつくること」になります。
この事については特別運動をしていない人でも納得してもらえるのではないかと思います。例えば朝起きてすぐに全力で体を動かすことは出来ないと思います。意識的にウォームアップをしないにしても起き上がり慌てることなく朝の支度をしている内に体が動くようになってきて一日が始まっていくのではないでしょうか。
この行動で何が身体で起きているのか。原理としてはウォームアップと同じになります。体温が高くなり血流が良くなるので酸素の供給などがスムーズになります。そして、体温が上昇しているので筋・腱の柔軟性がアップするので可動域も広がります。神経の働きもスムーズになり、運動に必要な心拍数や呼吸数に近づくので体も気持ちも動く状態になります。これがウォームアップの目的になります。
ウォームアップでは何をすると効果がえられるのか。
運動の前に行うストレッチがいいとされています。ストレッチというとゆっくりと筋肉を伸ばしていく静的ストレッチが頭に思い浮かぶ人も多くいると思いますが実際は体を動かしながら行う動的ストレッチになります。馴染みのあるものではラジオ体操があります。これは体を動かしながら関節の可動域のアップや筋・腱の柔軟性を高めることに役立ちます。世界的に有名な動的ストレッチはブラジルのサッカーの代表が行うブラジル体操もあります。
なぜ、静的ストレッチは好ましくないのか。おそらく動的ストレッチと比較してゆっくりと筋肉を伸ばし気持ち良さも加わることによって必要以上に時間をかけてしまうからではないかと考えられます。
ストレッチの原理として一カ所に45秒以上かけてしまうと筋力低下につながる報告があり、適切な時間は30秒が目安になります。
ウォームアップでは静的・動的ストレッチのどちらを行いましょうという結論ではなく時間を厳守しましょうといったほうがより正確になります。