今までも慢性痛について紹介してきたり、各部位ごとの時に慢性的な痛みの話が出てくることはありましたが、年齢での慢性痛の対応などについてはまだ触れたことがないので慢性痛を今までと違う角度からみていきます。
今回の題目が慢性痛と高齢者とした理由は単純に若年者には少なく高齢者に多いからということになります。
特に日本の高齢者は人口の約3割をしめていて主要各国と比較しても伸び率も割合も断トツで1番です。
高齢者の慢性痛で多いものは、肩こり・腰痛・手足の関節になります。頭痛は高齢者に限っては減少していきます。更年期を境に頭痛は減ると言うデータもあるようです。
なぜ、高齢者のほうが慢性痛になる確率が上がるかというと
□加齢によって起きやすくなる疾患がある(変形性の疾患・末梢神経障害など)
□良し悪しに関係なく生活習慣が疾患につながりやすい(糖尿病などの生活習慣病)
□年齢そのものがリスクファクターになる(帯状疱疹後神経痛・手術後の長引く痛みなど)
このように年齢を重ねていくと経験や知恵は増えていきますが、個人差があるとはいえ身体面での衰えは否定できなくなってきます。
そうすると、老化現象は現実的には避けることができません。そして、老化がきっかけになる痛みが出てきたりします。
例をあげると変形性膝関節症や変形性股関節症などはイメージしやすいのではないでしょうか。この場合は痛みをゼロに出来なくても、不必要に感じる痛みを軽減させることが可能なこともあります。変形してしまったものは元には戻りませんが筋力少しアップさせたり、身体の使い方を少し変えたりすると痛みがやわらいで歩くことが楽になったり、階段昇降が出来るようになるケースも多々あるので痛みは可能な限り軽減させましょう。
不必要な痛みを放置していると何が起きるか。
生活に支障をきたし、痛みを理由に他者への依存度が高まり、そしてQOLが低下していきます。こうなってしまうと身体的能力の低下が加速してしまい認知症のリスクが高くなります。
慢性痛はQOLの質を高めること目的にするという意味が腑に落ちてくれると施術の効果が高まると考えています。