前回は画像検査の特徴について、いくつか紹介をしました。
その中で整骨院でも使用できるものが超音波エコーになるので、もう少し詳しく紹介します。
超音波エコーの特徴
音波の反射を利用 1~20MHzの超音波をプローブから組織に発射し、反射波(エコー)を捉えて画像化。
リアルタイム画像 動画のように動く組織(筋収縮、心臓拍動、関節運動)を観察可能。
非侵襲・無放射線 X線やCTと異なり、放射線被曝がなく、妊婦や子どもにも安全。
確認できること
□筋肉 筋線維の走向・断裂・血腫・浮腫を明瞭に描出
□腱・靭帯 連続性の断裂・肥厚・石灰化を評価
□関節 関節液・滑膜肥厚・軟骨厚・骨輪郭
□脂肪・筋膜 筋膜の滑走性、脂肪層の厚さ
□血管・神経 ドップラー機能で血流確認、神経の走行・圧迫
主要な機能
Bモード(Brightness模式) 2Dの白黒画像。組織の構造・厚さ・断裂を観察。
ドップラー機能 血流の有無・方向・速度を色で表示(炎症部位の血流増加を評価)。
整骨院でよく遭遇する捻挫、肉離れ、腱鞘炎、筋挫傷、関節水腫などの病態を、肉眼では見えない深部で正確に把握することが可能です。
例えば、足関節捻挫では外側靭帯(前距腓靭帯)の部分断裂か完全断裂か、断裂部位の血腫の有無、浮腫の程度を即座に確認できます。
これにより、「ただの捻挫」と安易に判断して見逃すリスクが減り、適切な固定期間やリハビリ計画を立てられます。
また、筋断裂の程度(Grade I~III)もエコーで評価可能。Grade IIの部分断裂でも、
断裂部の血腫が筋膜下に広がっているか、筋線維の連続性が保たれているかを確認でき、復帰時期の予測に役立ちます。
特に整骨院を利用する時、多く人はそこまで酷くはないだろうという先入観もあるので、
ちょっと捻っただけ・ちょっとぶつけただけと思っていても、骨折や骨にひびが入っていることもあります。
そんな時に画像で見ることができると治療の意味を理解しやすくなります。

















