足の裏が平だと扁平足といわれて、何となく体にとっていい状態ではないことは知らているようですが、
何がよくないのかは知らいない人も多いように感じるので、扁平足について紹介します。
扁平足だとこのような問題が生じやすくなります。
扁平足とは、足の土踏まず(足のアーチ)が低下または消失した状態です。
通常、足のアーチは衝撃を吸収し、体重を効率的に分散させる役割を果たしますが、これが崩れると足全体が地面にべったりつくようになります。
短期〜中期で起こること
□足の疲れやすさ、立ちっぱなしで痛む
□足底筋膜炎(朝の一歩目が特に痛い)
□踵の痛み(踵骨棘=かかとの骨のトゲ)
□外反母趾・内反小趾の悪化
□膝・腰・背中の痛み(身体のゆがみによる)
長期的に進行すると起こること
変形性足関節症
アーチがなくなると足首の関節に過剰なストレスがかかり、軟骨がすり減ってしまいます。50代以降で「足首が変形して歩けなくなった」というケースの多くは、実は長年の扁平足が原因です。
後脹脛筋腱の断裂リスク
すでに機能不全を起こしている腱が完全に切れると、急に足がぺたんと倒れ(急性期)、手術が必要になることもあります。
扁平足になる主な原因
□遺伝・生まれつきの要因(先天性扁平足)
約20〜30%の人は生まれつき土踏まずが低い、あるいはほとんどない柔らかい扁平足を持っています。子供の頃は脂肪が多くて見えにくいこともありますが、多くは成長とともに自然にアーチが形成されます。
□後脹脛筋(こうちょうきん)・腱の機能不全(成人発症の最も多い原因)
足のアーチを支えている重要な腱=後脹脛筋腱が、加齢や使いすぎで炎症を起こし、徐々に伸びてしまうとアーチが崩れます。
□肥満・急激な体重増加
体重が急に増えるとアーチにかかる負担が大きくなり、靭帯や腱が耐えきれなくなります。妊娠中や急激な体重増加で発症するケースも多いです。
□悪い靴・ハイヒールの常用
サイズの合わない靴、クッション性のないペタンコ靴、ヒールが高い靴などは足のアーチを支える筋肉を弱らせ、扁平足を進行させます。
□ケガや病気 足首の骨折や靭帯損傷の後遺症
□関節リウマチや糖尿病による神経障害
□シャルコー・マリー・トゥース病などの神経筋疾患
□加齢による靭帯・筋力の低下
年を重ねると自然に足の靭帯が緩み、アーチが低くなる人もいます。

















