痛みは体のどこにでも現れます。
そのひとつに肘が痛いという相談がすくなくありません。
肘が痛くなるきっかけになることで頭に思い浮かぶことには何があるでしょうか。
多く人はスポーツをしている人と思うようです。
なぜこのような事を言えるのかというと肘が痛くなり、
相談を受けた時に「一般的にテニス肘と言われる症状に似ています。」と伝えると
テニスはやっていないし、運動も特にしていないと答える人が多いからです。
このようなことから、日常生活で肘が痛くなるイメージはないと思われます。
そこで、テニス肘と何かを整理していきます。
テニス肘の正式な名称は外側上顆炎といいます。
肘の外側に痛みを生じる疾患で、テニスプレーヤーに多いことから名付けられましたが、スポーツ以外でも発生します。
主な症状
□肘の外側の痛み 外側上顆付近に圧痛や鋭い痛みが生じます。特に、手首を反らす動作(ドアノブを回す、物を持ち上げる)で悪化します。
□前腕の痛みやこわばり 痛みが前腕に広がることがあり、握力の低下を伴う場合もあります。
□動作時の不快感 タオルを絞る、ペットボトルの蓋を開ける、握手するなどの動作で痛みが強まります。
□朝のこわばり 朝起きた際に肘や前腕がこわばる感覚があることがあります。
□持続的な不調 軽度の場合、痛みは断続的ですが、放置すると慢性化し、安静時にも痛むことがあります。
症状は軽度から重度まであり、初期は軽い不快感のみですが、進行すると日常生活に支障をきたします。
症状の改善は約80~90%の患者は保存的治療によるものです。
テニス肘は、繰り返しの負荷や加齢による腱の損傷で起こる肘の外側の痛みが特徴になるので、
どうしても放置しがちになりますが、慢性化してしまうと治療期間が長引く可能性があります。
特に、痛みを我慢して活動を続けると腱の変性が進行し、回復が難しくなります。
違和感や痛みが出た時は早い段階で専門家に相談することをおすすめします。